フロントガラスを清潔に保つことで、くもりにくくなる
梅雨の時期や雨天時は、フロントガラスがくもりやすくなる。これは車内外の温度差や湿度差によって生じるもので、とくに停車直後や乗車直後に発生することが多い。
そして、フロントガラスがくもると、事故のリスクが大幅に高まることは言うまでもない。とくに、夜間や信号の少ない道路、雨量の多い日は、視界の確保が命取りになるケースもあるため、早急にくもりを除去してクリアな視界を確保することが必要だ。
フロントガラスのくもりを除去する方法として、多く挙げられるのが、「デフロスター」の使用である。一般的に、デフロスターの作動から3〜5分ほど経過すればくもりを除去することができるとされる。しかし、たとえ短時間であっても時間は惜しいものだ。
では、そもそもフロントガラスをくもらせないためには、どのような方法が効果的なのだろうか。JAFの担当者は、「ガラス面の内側を清潔に保つことで、くもりにくくなります」と話す。
フロントガラスの内側に付着した皮脂やホコリ、たばこの煙などの汚れは、水分を吸着しやすく、くもりの原因となる。こういった汚れをあらかじめ除去することで、フロントガラスのくもりを抑えやすくなるというわけだ。
そして、前述の担当者は、「薄めた中性洗剤をつけたタオルでガラス面全体を丁寧に拭き、その後に乾いたタオルでから拭きをするだけでも十分にきれいになるため、ぜひ実践してほしい」とも話していた。
加えて、市販のくもり止めスプレーの使用も有効だという。ただし、スプレーの効果には持続性の限界があり、時間とともに薄れていくため、定期的な塗り直しなどメンテナンスを怠らないことが大切だ。

さらに、見落としがちなポイントとして、ウインドウォッシャー液の確認も挙げられる。ウォッシャー液が減っていると、十分な洗浄効果が得られない。つまり、落とし損ねた汚れがくもりの原因となるというわけだ。
フロントガラスを清潔に保つためにも、水道水などで代用するのではなく、洗浄成分や不凍成分が配合された専用のウォッシャー液を使用する必要がある。
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そして、フロントガラスがくもりやすくなるのは、梅雨時だけではない。冬も外気と車内の温度差が大きくなることで、ガラス面に結露が発生しやすくなり、視界を遮る原因となる。梅雨と冬いずれの時期も、くもりを放置すれば運転中の安全性に大きく関わるため、早急に除去することが重要だ。
そして、前述のようにデフロスターの使用や内窓の清掃、市販のくもり止めスプレーの活用といった方法を組み合わせることで、安定した視界を確保できる。梅雨も冬も、視界不良は交通事故につながる重大なリスクとなるため、日頃からの備えを徹底したい。



