ナンバーは車両の種別やサイズ、構造に応じて分類されている

ナンバープレートは、分類番号の頭の数字で区分される。

クルマのナンバーに、「3ナンバー」「5ナンバー」といった区分があるのを知っているだろうか。これは、ナンバープレート左側に記載されている「分類番号」という数字を見ることで確認できる。

分類番号とは、たとえば「品川 300 あ 12-34」といった表記のうち、最初の「300」にあたる部分だ。そして、この番号が3で始まっていれば「3ナンバー」、5で始まっていれば「5ナンバー」に分類されるというわけだ。

この区分は、「道路運送車両法」に基づく車両の種別やサイズ、構造に応じて分類されているという。たとえば、「3ナンバー」に分類されるのは、道路運送車両法で登録自動車と呼ばれる普通乗用車であり、以下のいずれかに該当する必要がある。

・全幅が1.7mを超えること。
・全高が2.0mを超えること。
・排気量が2000ccを超えること。

これらの条件のいずれかを満たすと、自動的に3ナンバーとして登録されることになるのである。

3ナンバーには、普通自動車が該当する。
5ナンバーは、小型自動車に分類されるクルマに割り当てられる。

一方、「5ナンバー」は小型自動車に分類される乗用車であり、以下の条件すべてを満たす必要がある。

・全長4.7m以下
・全幅1.7m以下
・全高2.0m以下
・排気量2000cc以下

このように、車両の寸法および排気量によって「3ナンバー」と「5ナンバー」のいずれに該当するかが決定されるというわけだ。つまり、ナンバープレートの分類番号が「300」番台であれば3ナンバー、「500」番台であれば5ナンバーと判断できる。

見た目が似ている車両であっても、排気量や寸法のわずかな違いでナンバー区分が異なる場合があるため、正確に把握するには分類番号の確認が有効と言えるだろう。

3ナンバー、5ナンバーと言う括りで税額が決定されることはない

自動車税納税通知書の写真
ナンバーの区分で自動車税が変動するというわけではない。
重量税のイメージ
重量税は、その名の通りクルマの重量ごとに金額が決まる。

ちなみに、ナンバーが「3ナンバー」か「5ナンバー」かで、自動車税や自動車重量税の金額が一律に異なるというわけではない。それは、自動車税(種別割)が、基本的に排気量によって金額が決まるためだ。

たとえば、排気量が1000cc以下、1500cc以下、2000cc以下、2000cc超などと段階的に区分され、それぞれの区分に応じて課税額が定められている。そのため、3ナンバーのクルマであっても2000cc以下であれば、5ナンバーのクルマと同じ税額が適用される場合があるというわけだ。

一方、自動車重量税は、車両総重量が重くなるほど税額も高くなる。この重量もナンバー区分とは直接的な関係はなく、車検証に記載されている車両重量に基づいて計算される。つまり、同じ3ナンバー同士でも、車重が異なれば重量税も異なるということである。

加えて、エコカー減税やグリーン化特例といった、環境性能に基づく減免措置が適用されるかどうかによっても、実際に納める金額は変動するのだ。

このように、クルマにかかる税金は「排気量」「車両重量」「環境性能」といった具体的な数値に基づいて計算されている。ナンバーだけで税額を判断することはできないため、正確な情報は車検証や自治体の税額一覧などで確認する必要があるだろう。

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ナンバーの種類を、クルマのサイズ感や性能の目安として活用するのも一つの方法である。たとえば、「5ナンバー」であれば全長4.7m以下、全幅1.7m以下、排気量2000cc以下といった基準を満たしていることになる。

一方で、「3ナンバー」はそのいずれかを超えるクルマであり、サイズや排気量がやや大きめである可能性が高い。これにより、駐車場の広さや運転のしやすさを事前に判断する参考になるだろう。