眩しさ対策の必需品? サンバイザーの効果と使い方に潜む落とし穴
走行中の前方からの強い日差しは、一瞬の判断ミスや見落としにつながりかねない。これにより、交通事故のリスクが高まることは言うまでもないだろう。そして、こうした状況で活躍するのが「サンバイザー」である。
サンバイザーは、車両のフロントガラス上部に設置されている可動式の板状部品だ。通常、運転席および助手席の上部に装備されており、必要に応じて手前に下ろして使用する。この装備は、太陽光による眩しさを軽減し、ドライバーの視界を確保する役割を果たしている。
しかし、サンバイザーを下ろすことで前方上部の視界が遮られ、信号機や標識などの確認が困難になる場合もある。つまり、サンバイザーの位置や角度によっては、視界が狭まり、周囲の状況把握に支障をきたすことも考えられるというわけだ。
そのため、サンバイザーの使用は、日差しの強さや走行状況に応じて適切に調整し、常に安全な視界を確保することが求められる。
後付けサンバイザー取り付けの際は、規定に注意

実は、純正のサンバイザーを外し、カー用品店で販売されている後付けのサンバイザーを装着することは可能である。後付けのサンバイザーは、視界を確保しつつ眩しさを軽減する機能を持つ製品が多く、運転時の快適性向上に寄与する。ただし、後付けのサンバイザーを装着した状態で車検を通す場合、注意が必要だ。
国土交通省が定める「道路運送車両の保安基準」では、サンバイザーに関して以下のような規定がある。
「2.1 サンバイザ本体に、手掌面で力を加えて、接触感の程度を調べる」
「サンバイザ本体は衝撃を吸収する材料で作られているか、または被われており、2.1に示す方法で試験したとき、内部の硬い構造物に局部的な接触感がない構造とする」
これは、万が一の衝突時に乗員がサンバイザーに接触しても、怪我を防ぐための安全基準だ。つまり、この規定に該当しないものを装着している場合、検査官の判断により不適合とされることがあるというわけだ。そのため、後付けのサンバイザーを装着したまま車検を受ける場合、事前に検査場や整備工場に確認することが望ましい。
そして、後付けのサンバイザーを選ぶ際には、可視光線透過率やUVカット率、偏光機能の有無など、製品の性能を確認することが重要である。特に、可視光線透過率が70%以上の製品を選ぶことで、視界の確保と法規制への適合が期待できるという。
さらに、クリップやベルトでしっかりと固定できる製品を選び、取り付け方法を考慮することで、走行中の安定性が格段に向上する。適切な製品を選び、正しく装着することで、快適で安全なドライブを実現できるだろう。
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とくに、朝夕の低い角度から差し込む太陽光は、一瞬で前方の視界を奪い、事故の原因となる可能性もある。こうした状況では、サンバイザーを的確に使用することで、視界を確保し、安全な運転につなげることができる。サンバイザーをうまく活用し、日差しに負けない安全運転を心がることが必要だ。



