警戒標識の種類は全27種
梅雨が明けると、いよいよ本格的な夏に突入する。青空と太陽に誘われ、休日にハンドルを握って遠出を計画する人も多いだろう。そして、解放感に満ちた夏のドライブを楽しむには、安全運転も欠かせない。基本的な交通ルールの遵守はもちろん、「警戒標識」をはじめとした標識の確認も怠ってはいけないものだ。
警戒標識は、道路上で警戒すべき危険を事前に知らせ、慎重な運転を促す標識である。黄色いひし形と黒い絵柄が基本意匠で、設置は道路管理者が行う。
種類は+形交差点あり、右左折屈曲あり、上り急勾配あり、踏切あり、学校・幼稚園あり、すべりやすい、落石のおそれあり、動物飛び出しのおそれあり、横風注意など27種類に及ぶ。

たとえば、「+形交差点あり」は視界の悪い交差点手前で減速と確認を促し、「すべりやすい」は雨天時の路面状態を警告する。そして、「落石のおそれあり」は山間部での走行注意を呼びかけ、「動物飛び出しのおそれあり」は夜間の野生動物との衝突防止に役立つ。
これらの標識は、運転操作を強制する規制標識とは異なり、ドライバーの判断を支援する目的で設置される点が特徴である。
「!」標識は“その他の危険” 想定外リスクをあらわす

そして、数ある警戒標識の中でも一際目をひくものがある。それが「!」マークの警戒標識だ。これは「その他の危険」という正式名称で、既存の26種の警戒標識では表現できない事象が迫る区間を示す。
国土交通省は、「この先でクルマの運転上注意が必要であることを示す」と規定し、必要に応じ補助標識を組み合わせて具体的な危険内容を補足するよう定めている。さらに、補助標識に「落石」「急カーブ」「幅員減少」などが添えられる場合は、通常の警戒標識より幅広いリスクが想定されることは、言うまでもない。

そして、「その他の危険」は、路面沈下が継続中の区間や、工事により舗装が剥がれ段差が発生している地点など、具体的危険がひとつに限定できない場所で活躍するという。つまり、見慣れたカーブ表示や踏切標識とは異なり、危険要因が可変である点が最大の特徴だ。そして、不用意に通過すれば思わぬ突発状況への対処が遅れるおそれが高いといえる。
「!」を見たら具体的危険を即座に推測し、防衛運転に徹する姿勢が安全への近道だろう。
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道路には、黄色い警戒標識だけでなく、青色の案内標識や赤色の規制標識、白地の指示標識など多種多様な標識が設置されている。中には「動物横断注意」や「落石のおそれあり」といった個性的な図柄も存在し、一見すると意味を推測しにくい標識も少なくない。しかし、意味を誤解したまま通過すれば、速度調整や進路変更が遅れ、事故リスクが一気に高まる。
標識は道路上の“共通言語”だ。珍しい標識ほど遭遇時の判断を鈍らせる要因になるため、日頃から知識をアップデートし、標識の意図を瞬時に読み取る習慣を身につけるべきだろう。


