ポルシェ「718スパイダーRS」が登場!500psの自然吸気6気筒をミッドシップに積む新トップパフォーマー!

ポルシェジャパンはこのほど、911 GT3から受け継いだ高回転の自然吸気エンジンを搭載する初めてのオープントップミドシップスポーツカー、新型「718スパイダーRS」を設定し、予約受注を5月10日に開始した。税込車両価格は2024万円で、ハンドル位置は左右から選べる。

0-100km/h加速を3.4秒、0-200km/h加速を10.9秒でこなす加速性能の持ち主。最高速は308km/hをマーク

718スパイダーRSは、718ケイマンGT4 RSと一対をなすオープントップモデル。911 GT3に搭載されている自然吸気式の水平対向6エンジンがオープントップのミッドエンジンスポーツカーに採用されるのは今回が初めて。これと同じ高回転設計の軽量パワーユニットは、レーシングカー、ポルシェ911 GT3カップにも搭載されている。

GTカー部門で責任者を務めるアンドレアス・プロイニンガー氏は、このように紹介している。
「718スパイダーRSは、オープントップでのドライビングプレジャーを新たな次元に引き上げます。まぎれもないポルシェのGT3エンジン、クロスレシオのトランスミッション、コンパクトなサイズ、軽い重量、ワインディング向けに最適化されたレーシングサスペンション、最大の開放感。こうした組み合わせにより、非常に魅力的で純粋なドライビング体験が得られます」

パワートレインは718ケイマンGT4 RSクーペと共有している。4.0ℓ水平対向6気筒ボクサーエンジンは500Nm/450Nmを発生。最高回転数は9000rpmだ。この6気筒エンジンにクロスレシオの7速DCT(PDK)を組み合わせることで、2シーターロードスターは静止状態から100km/hまで3.4秒で加速し、わずか10.9秒で200km/hに達する。「RS」の付かない718スパイダーと比較すると、この新しいフラッグシップは最高出力が80ps上乗せとなり、0-100km/h加速は0.5秒速い。最高速度は300km/hから308km/hにアップしている。

エンジンのパワーアップに加え、軽量化もパフォーマンスの向上に貢献している。718スパイダーRSの車両重量は1410kgで、PDK搭載の718スパイダーより40kg軽く、クローズドモデルの718ケイマンGT4 RSと比較しても5kg軽量だ。718スパイダーRSは、2016年にスタートした718モデルレンジの最新かつ最高の水準を示すモデルとなっているのだ。

フロントエンドは718ケイマンGT4 RSとほぼ同じ。標準装備のフロントボンネットはCFRP(炭素繊維強化プラスチック)製で、バンパーの上にはワイドなエアアウトレットが備わっている。2本のNACAダクトは、Cd値を悪化させることなく、ブレーキの冷却効果を高める。バンパー外端のサイドブレードはダウンフォース増大に寄与している。フロントスポイラーリップは、718ケイマンGT4 RSよりもわずかに短い。

718ケイマンGT4 RSでは、大型リヤウイングと組み合わさることで全体のダウンフォースが増大するため、フロントスポイラーリップを大きくしてエアロダイナミクスバランスを取る必要があるが、718スパイダーRSでは、リヤウイングの代わりに、ダックテールのような形の印象的なティアオフエッジが備わる。すべてのエアロダイナミクスコンポーネントが複雑に連動しており、エアロダイナミクスバランスを維持しながら高速走行時の安定性が最大限に高められている。

シャシーは、718ケイマンGT4 RSと718スパイダーのコンポーネントを採用することで、ワインディングロードで最高のドライビングプレジャーが得られるように設計されている。スポーツチューニングを施したPASM(ポルシェ アクティブ サスペンション マネージメントシステム)を標準装備し、車高は30mm低くなっている。また、機械式LSD(リミテッド スリップ ディファレンシャル)を備えたPTV(ポルシェ トルク ベクトリング)、ボールジョイント式サスペンションベアリング、20インチ鍛造アルミホイールの装備も特徴的だ。シャシーの鋭い挙動は、非常に高いステアリング精度と、俊敏できわめてニュートラルなハンドリングによるものだ。車高、キャンバー、トレッド、スタビライザーは、すべて個別に調整可能。718ケイマンGT4 RSと比較すると、スプリングレートとダンパーレートを低くしたことで、リラックスできる、特徴的なコンバーチブルスタイルのセットアップとなっている。

718スパイダーRSには、手動操作式のシングルレイヤー軽量ソフトトップを装備。デザインは驚くほどコンパクトで、サンセイルとウェザーディフレクターというふたつの部分で構成されている。どちらも完全に取り外し可能で、ふたつ一緒に、または片方だけを車内に収納することができる。サンセイルはドライバーとパッセンジャーを強い日差しから守るために、単独で「ビミニトップ」として使用することも可能。この場合、パッセンジャーコンパートメントは側面と背後が大きく開いた状態となる。これにウェザーディフレクターを組み合わせると、サイドウインドウを開けた場合に雨を効果的に防ぐことができるコンプリートトップとなる。機械部品を含むルーフ全体の重量はわずか18.3kgで、718スパイダーよりも7.6kg軽く、718ボクスターと比較すると16.5kg軽くなっている。天候が許せば、トップを完全に取り外すことで、さらに8kg軽量化できる。

この超軽量ソフトトップルーフは、純粋性を愛するファンのために採用されたもので、これによってきわめて刺激的なエンジンサウンドが一段と魅力的になる。この効果は、標準装備の軽量ステンレススチール製スポーツエキゾーストシステムと、ヘッドレスト背後の両サイドに設けられた特徴的なプロセスエアインレットによって、一層高められている。

ボディカラーは、新しいバナジウムグレーメタリックをはじめ、スペシャルカラーのアークティックグレー、シャークブルー、ルビースターネオなど、4色のソリッドカラーと3色のメタリックカラーから選べる。

インテリアもスポーティなキャラクターを特徴とし、機能的にも人間工学的にも不可欠なものだけに切り詰められている。グリップの効いたRSスポーツステアリングホイールは12時位置にイエローのマークが備わる。

標準装備のフルバケットシートは、カーボンの編み目模様の軽量CFRP製で、特に優れたサイドサポートを発揮する。シートカバーはブラックレザー製で、パーフォレーション加工を施したRace-Texシートセンターは、ブラックを背景としたコントラストカラー(アークティックグレーまたはカーマインレッド)となっている。ヘッドレストには、コントラストカラーで「Spyder RS」ロゴの刺繍が入る。ダッシュボードとトリムはレザー仕上げだ。

オプションでヴァイザッハパッケージが選択可能だ。並外れて軽量なオプションの鍛造マグネシウムホイールは、特にパフォーマンス重視の装備パッケージと組み合わせてオーダーできる。パッケージに含まれるチタン製のスポーツエキゾーストシステムは、2018年に限定モデルとして公開された935のテールパイプのデザインからインスピレーションを得たもの。ダッシュボード上部は、防眩仕様のRace-Texで仕上げられ、車内の視覚的なハイライトとなっている。

ポルシェ718スパイダーRSのオーナーには、オーナーのみが購入できるポルシェデザイン製クロノグラフウォッチが用意されている。これは、スイスのゾロトゥルンにあるポルシェ時計工房で製造された高品質時計で、クルマのデザインや技術的ディテールとも連動しており、特に軽量なケースはチタン製、文字盤はカーボン製、ストラップはインテリアと同素材のレザーが用いられている。裏蓋は718スパイダーRSのホイールリムのデザインと対応したものだ。

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