ラリージャパンを観るならまずは豊田スタジアムへ! ~ラリージャパンの観戦方法 Q&A その2~

ギリシアで開催されるアクロポリスラリーでもスタジアムSSが開催され、大観衆を集めている。(写真:Red Bull Content Pool)

6月30日(金)より2023年世界ラリー選手権(WRC)第13戦「フォーラムエイト・ラリージャパン2023」(以降RJ2023)のチケット発売が始まった。ただし、これはラリー開催地域住民の皆さんのための先行抽選発売で、販売枚数も全数の約1割に限定されている模様だ。大多数の一般的なラリーファンの皆さんについては、7月14日(金)からの先行抽選販売からが対象となる。それまで十二分に券種や開催地域、競技(以降SS)タイムスケジュール、そしてコスト等を研究し、来るべくチケット争奪戦に備えてほしい。ということで、まずはRJ2023でもっとも注目の「豊田スタジアムSS」について、編集部に寄せられている疑問にお答えしよう。

豊田スタジアム内でスーパーSSが木・金・土の3日間実施される! 木曜はセレモニアルスタート、日曜はセレモニアルフィニッシュの観覧が可能。サービスパークの見学には注意が必要です!

Q1)豊田スタジアムではなにが観られるの?
――いろいろと情報過多なRJ2023情報のなかで、なにやら凄そうな雰囲気が伝わってきている「豊田スタジアム」での競技やイベントですが、まずはここで何が行われるのか整理してみましょう。

名鉄の豊田市駅、また愛知環状鉄道の新豊田駅から歩いて15分~20分に位置する「豊田スタジアム」。昨年は、ラリージャパンに参戦する選手やチームの本拠地となる「サービスパーク」そして、初日にラリーに向かう前に行われる「セレモニアルスタート」、すべてのラリーが終わった最終日に表彰式としても行われる「セレモニアルフィニッシュ」、さらに「イベントエリア」では協賛社等のブースや物販ブースが並び、ラリーグッズなどのお土産を買うことができました。

さて、RJ2023の豊田スタジアムをさっそくチェックしてみましょう。
まずは、大会初日の11月16日(木)、4日間の過酷なRJ2023に旅立つ選手たちを1台1台盛大に送り出す「セレモニアルスタート」が執り行われます。選手のインタビューもあり、意気込みや振る舞いを見ることができるはずです。4日間、感情移入すべき選手を見つけてみてはどうでしょう。

その後、選手たちは最初のラリー競技(SS)に挑みます。話題沸騰中の「豊田スタジアムSS」です。
豊田スタジアムのピッチの中の芝生を一旦はがし、アスファルトを敷き、コンクリートウォールなどの安全施設を設定し、なんと2台並んでスタートする「スーパーSS」となる模様です。会場内にラリーカーの爆音が響き、大迫力のドリフトを愉しむことができるはずです!
この「豊田スタジアムSS」は、木曜日だけではなく、金曜日と土曜日の最終SSとして実施される予定です。

なお、最終日の19日(日)は豊田スタジアムではSSは行われない模様です。
旭高原での最終SSが終わった後、豊田スタジアムに帰還した選手たちを称える「セレモニアルフィニッシュ」が行われます。国歌の演奏やシャンパンセレモニー等を観ることができるでしょう。WRC2023年シーズン最後のイベントでもあり、RJ2022では一つの象徴的なシーンだったと記憶しています。ぜひ、みなさんの盛大な拍手と声援で、RJ2023そしてWRC2023シーズンを走り終えた選手を称えていただきたいと思います。

また、豊田スタジアムには選手やチームの基地となるサービスパークが設置されますが、それは下の別項で詳しくお伝えします。
さらに、イベントエリアではフォーラムエイトやTOYOTA GAZOO Racingといった大会協賛各社のブースや売店が軒を並べるエリアとなり、大会のお土産などをゲットすることができるはずです。

自由席は大人4000円、EXプレミアム席は3万5000円。4日間の通し券もあり!
日曜日はスタジアム入場とセレモニアルフィニッシュのみ。

Q2)発売される券種や値段を知りたいです!
券種については以下の図をご覧ください。
1階席についてはEXプレミアムを頂点とする若干お高めの席となっています。ただ、SSの迫力を愉しむなら1階席が一番であることは間違いありません。また、EXプレミアム席とEXゴールド席には「コースウォーク」と「公式グッズ」付きとなっています。
ラリーカーの走ったコースはぜひ歩いてみたいですね。タイヤかすを拾えるかも!?



券種と価格、スケジュールなどを以下にまとめました。

SS1/SS8/SS16 豊田スタジアムSS>
■SS走行時間等スケジュール:
11/16(木)セレモニアルスタート 夕方(予想)
11/16(木)SS1 19:00頃 第1走者スタート予定時刻
11/17(金)SS8 19:30頃 第1走者スタート予定時刻
11/18(土)SS16 19:30頃 第1走者スタート予定時刻

11/19(日)夕方 セレモニアルフィニッシュ(予想)

■1日有効チケット価格(税込)
★11/16(木)17(金)18(土)1日券
EXプレミアム席 3万5000円(大人・3歳~中学生同額)・・・全席指定
  ⇒コースウォーク+公式グッズ+公式プログラム付き

EXゴールド席 2万5000円(大人・3歳~中学生同額)・・・全席指定
  ⇒コースウォーク+公式グッズ付き

S席 1万5000円(大人・3歳~中学生同額)・・・全席指定

自由席 大人4000円/3歳~中学生1500円

車イス席 1万円(大人・3歳~中学生同額)
  ⇒介添え1名・駐車場1台付き

★19(日)豊田スタジアム入場券
大人4000円/3歳~中学生1500円
  ⇒全席自由席
  ⇒SSは実施されません。

■4日間の通し券
EXプレミアム席4日間通し券 10万円(大人・3歳~中学生同額)
  ⇒コースウォーク+公式グッズ+公式プログラム付き
  ⇒1名で4日間、同じ席で観戦が可能。複数人での流用不可。
  ⇒日曜日はスタジアムへの入場ができますが、全席自由席となります。
  ⇒日曜日のコースウォークは実施されません。

自由席 4日間共通パスポート 大人1万円/3歳~中学生4000円

サービスパークでは選手と遭遇する機会も。(Photo:RJ2022実行委員会)

サービスパークの混雑が予想される時間帯の入場は「サービスパークコアタイム入場券」(500円)が別途必要。抽選販売となります。

Q3)SSをやっていない時間はサービスパークで選手とマシンの見学をしたいのですが、自由に出入りができますか?
サービスパークに行くと、時間によっては選手がSSに向かう準備をしていたり、チームがマシンのメンテナンスを行っている様子をまさに目の前で見ることができます。また、マシンが旅立った後でも有名なチーム監督やスタッフ、業界関係者がうろうろしている可能性が大です。ということで、サービスパークは人気のエリアではありますが、いつでもだれでも入れるわけではないようです。また、RJ2023のホームぺージを見るといくつか注意すべき点がありますので、以下、ご留意ください。

1)サービスパークの開場時間は10:00~22:00の予定
ラリーの朝は早く、11月だとまだ日が上がる前から各チームのテントの照明が輝き、メカニックたちは白い息を吐きながら出走の準備に勤しんでいることでしょう。まさにラリーのロマン! そんな光景を見てみたい! というのがラリーファンの気持ちかもしれませんが、現状の予定によるとサービスパークの開場時間は午前10時。いっぽうサービスパークは朝6時前から動き出し、AM10時頃にはすべてのラリーカーがSSに旅立った後になっているはずです。残念ながら朝いちのサービス見学は現状の予定では諦めざるを得ない状況です。

2)今年は「サービスパークコアタイム入場券」でサービスパークの混雑を回避。8月25日(金)より抽選発売開始!

そうなると、サービスパークを見学できるのは午前中のSSから帰ってきたマシンをメンテナンスする昼のサービス時間夕方のサービス時間となります。
そこで懸念されるのが、TOYOTA GAZOO RacingやHYUNDAI、M-SPORTSといったマニュファクチャラーと呼ばれるトップチームの選手をはじめとするチームメンバーが集まる区域に観客が集まりすぎてしまうこと。今年は豊田スタジアムに3万人以上が入場する見込みとなっており、もしサービスパークへの入場を制御しなかった場合、観客が多すぎて見学がしづらかったり競技の進行に影響が及ぶ可能性が考えられます。

そこで、豊田スタジアムSSのチケットに加え、「サービスパークコアタイム入場券」を持っている方のみが混雑が予想される時間帯のサービスパークへの入場が許可される模様です。

「サービスパークコアタイム入場券」発行の対象となるのは、11/16(木)~18(土)の各日。これも抽選での発売となります。当然のことながら、豊田スタジアムSSへの入場券をした方が申し込みの対象となりますので、「サービスパークコアタイム入場券」の抽選受付の開始は8月25日(金)からとなります。

繰り返しますが、豊田スタジアムSSの観戦チケットだけでは車両のメンテナンスを行っていたり選手が帰還している時間帯のサービスパークには入場できない可能性が高いので、注意をしてください。

また、未確認情報ですが、「サービスパークコアタイム入場券」はマニュファクチャラー用のサービスパークに適用され、プライベーターや日本人選手が多く参戦するとみられるWRC2・WRC3クラスのサービスパークには適用されないという情報もあります。一方で、WRC2・WRC3クラスのサービスパークにも多くのファンが訪問するはずで、何らかの人数制限が行われるのではないかと編集部は予想します。
現状では「サービスパークコアタイム入場券」が適用される曜日や時間について、また、WRC2・WRC3のサービスパークへの入場方法については現状では明確なアナウンスはありませんが、8月25日(金)の「サービスパークコアタイム入場券」の抽選受付時には明確になっているはず。
追加情報にご注目ください。

3)18日(土)お昼のサービスは豊田スタジアムに戻ってこない!?
ただし! ここでも注意が必要です。
未発表案件ですのであくまでも編集部の予想ですが・・・
18日(土)のチケット販売サイトに書いてある「SS観戦エリアの詳細」に公表されている「SS走行時間」をチェックすると・・・
 SS10 10:00頃~ 三河湖SS
 SS11 12:00頃~ 岡崎市SS
 SS12 12:10頃~ 岡崎市SS
 SS13 13:30頃~ 額田SS
 SS14 14:30頃~ 三河湖SS
となっています。
この予定を見て、アレ?と思った方はラリー通&事情通です。

SS10と11の間隔にご注目ください。
三河湖から豊田スタジアムまで約40km戻り、サービスを終わらせて岡崎中央総合公園でSSをスタートさせるのは距離的にも時間的にもかなり無理があるでしょう。
また、SS12と13の間、岡崎中央総合公園から豊田スタジアムに戻り、サービスを終わらせて額田SSでSSスタートというのもどう考えても無理がある。。。
つまり、現状のスケジュールを見る限りですが、編集部では「土曜日の午前中のSSを終わらせた後、豊田スタジアムでサービスを行わない」と予想しています。
従って、土曜日に昼のサービスパーク見学は現状では期待できないと考えます。
※あくまでも現状のホームぺージの情報から読み取れる範囲で編集部が予想しています。

未確定情報や券種が多く、どのチケットをどう買ったらわからないという声が多く聞こえています。ただし、一般の抽選申し込み開始となる7月14日まではあと2週間あります。情報をよく吟味して、後悔のないRJ2023観戦を行いたいですね。
豊田スタジアムがもっとも観戦できる確率の高いエリアであることは間違いありません。どうしてもSSを観てみたい!という方は、豊田スタジアムSSのチケットを申し込まれることを、モーターファンは推奨いたします。

★当記事の情報は、フォーラムエイト・ラリージャパン2023の公式HPの情報から読み取った内容を、編集部の予測を交えながら記事化しています。チケットご購入の際は、当記事とともに公式HP及びチケット販売サイトの情報をよくお読みになり、購入間違えのないようにくれぐれもお気をつけください。

RJ2022のサービスパークで行われたトークショー「Meet the Crew」。(Photo:RJ2022実行委員会)

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