独自の2段エッグシェイプ燃焼室で混合気を空間的に制御するDCPCI燃焼と大排気量化によって、トルクと出力の大幅な向上と最新の排ガス規制に適合する環境性能を実現
市村賞は、科学技術の進歩や産業の発展に貢献した技術開発者を表彰するもので、今回マツダが受賞した「市村産業賞 貢献賞」は、優れた国産技術を開発することで、産業分野の発展に貢献・功績のあった技術開発者を対象としている。
マツダは、カーボンニュートラル達成に向けて、ユーザーのニーズを踏まえた各地域のパワーソース適性やエネルギー事情などにもとづいた「マルチソリューション」の考え方で“走る歓び”と“優れた環境性能”を両立するパワーユニットの開発に取り組んでいる。今回の受賞対象である「スカイアクティブ-D 3.3」では、燃焼機能を高めることで高い出力性能と優れた環境性能を両立する技術を開発。独自の2段エッグシェイプ燃焼室で混合気を空間的に制御するDCPCI(※)燃焼と大排気量化によって、トルクと出力の大幅な向上と最新の排ガス規制に適合する環境性能を実現した。
なお、スカイアクティブD 3.3は231ps/500Nmを発揮し、8速ATと組み合わせて搭載される「CX-60」のWLTCモード燃費は2WD車で最高19.8km/L、4WD車で最高18.5km/L。
加えて、この技術に電動化技術M HYBRID BOOST(48Vマイルドハイブリッド)システムを組み合わせた「e-スカイアクティブD 3.3」では、同社従来ディーゼルエンジン車(「CX-5」スカイアクティブ-D 2.2搭載車)と比べて約27%の燃費改善を実現。eスカイアクティブD 3.3(254ps/550Nm)を搭載するCX-60のWLTCモード燃費は最高で21.1km/Lをマークする。
※:Distribution Controlled partially Premixed Compression Ignition(空間制御予混合燃焼)
■市村産業賞 貢献賞
●テーマ「燃焼機能を高めた3.3L直列6気筒ディーゼルエンジン」
●受賞者
・金 尚奎(きむ さんぎゅ)
・志茂大輔(しも だいすけ)
・森永真一(もりなが しんいち)
※敬称略