バッテリーの「EN規格」はご存知ですか? 人気の高性能バッテリー・パナソニック『カオス』にも対応品が登場!!【CarGoodsMagazine】

自動車の進化とともにバッテリーに求められるものも変化しているのにお気付きだろうか? まず、自動車産業のグローバル化に伴い、自動車メーカーとしては部品の共用化を図りたい。バッテリーもそのひとつで、既に一部日本の自動車メーカーは、これまで使われてきた日本独自の「JIS規格」に対し、欧州のバッテリー規格である「EN規格」としたバッテリーを国内向け車両にも採用してきている。参考までに、一部メーカーの新車搭載バッテリーではEN規格が搭載されており、ディーラーへの補修交換用バッテリーの納入品の約3割が既にEN規格となっているという。今回、パナソニックの高性能バッテリー「caos(カオス)」シリーズにEN対応の製品をリリースしたのもその変化への対応だ。

現代のバッテリーに求められる性能とは?

自動車がセルモーターで始動し始めて以来、バッテリーにもっとも求められてきたのは言うまでもなく始動性。乱暴に言えばどんなに弱まっているバッテリーでも、エンジンが一発かかってしまえば、次の始動時まではなんとかなるという時代が長く続いてきた。
いわば最大限求められてきたのは、ここ一発の瞬発力。

しかし、自動車の進化の過程が電機・電子部品の多様とともにあったのは想像に難くないだろう。
燃料を高圧で噴射し、エンジンをコンピューターで制御し、ブレーキも電子制御でコントロールされ、インパネには液晶モニターが必然のようになってきた。さらに近年では、先進安全支援システム「ADAS」のための各種センサーが常時車両周辺を見張り、コネクテッドサービスがサーバに接続し情報をやり取りして、ドライブレコーダーは運転中に限らず駐車中も録画し監視を続けるのも常識となりつつある。

こうした状況では電力消費が大きくなるのが必然であり、求められるのは持続力である。
フルハイブリッドの車両など、エンジンの再始動を補機用の12Vバッテリーではなく、駆動用バッテリーに頼るものも多く、始動性すなわち瞬発力が必ずしも必要でなくなってきた車種も増えてきている。
さて、力の持続のためには、電気を蓄える能力、すなわち大容量が必要となる。

カオスENシリーズでは、EN規格の基準である20時間容量において業界最高水準を達成。電力消費が大きな車両においても電力不足に陥りににくく、かつ長寿命も実現している。

EN規格の見た目上、最大の違いはその+ー端子の位置にある。日本のJIS規格では、バッテリー本体から端子が飛び出た形が一般的だが、EN規格では端子がバッテリー本体から飛び出さないようになっている。

そして、カーバッテリーの宿命として、充電による電気分解や蒸発により、バッテリー液の減少は避けられない。カオスENシリーズでは6つのセルに対しそれぞれにフィルターをもたせるとともに、最後にもまとめたフィルターを搭載し、電池内部構造の最適化とともに、減液抑制性能を従来品に比べ1.6倍としたのも特徴だ。

6つのセルの各セルだけでなく、それらをまとめた部分にもフィルターを搭載した一括排気を採用。これにより夏場高温となる日本での気候でも減液性能を高めることに成功した。インジケーターも搭載。

業界最高水準の大容量を確保し、長期保証も実現

さらに、一般のバッテリーが2年間4万㎞保証程度が多いのに対し、カオスENシリーズでは3年間または6万㎞の長期保証も実現。長期に渡る安心した使用が可能となる。
これまでもカオスを搭載することで、カーオーディオの音質が変わることも言われてきた。高性能バッテリーがもたらす余裕は運転への安心とリラックスももたらしてくれるわけだ。

端子を立方体に収めることで、前高を低くすることができ、車両設計ではボンネット高を下げたデザインが可能となる。そのため、空力や安全基準への準拠など様々なメリットが自動車にとっては生まれるが、バッテリーにとっては内容量が制限されるなど、制約も大きい。caosでは正負極の形状や枚数、活物質の配合など、独自の技術を持って最適化し、業界最高水準の大容量と長期保証を実現した。

大容量で長寿命、オーディオの音質まで変えてくれる、カオスENシリーズ。現在のラインアップは3製品であるが、対応車種であれば誰にもおすすめできる高性能バッテリーと言えるだろう。

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