ナンバープレートからプロトタイプの正体が判明
以前フラッグシップSUV「カイエンEV」プロトタイプが、マカンのボディをまとって出現したが、このプロトタイプとは異なるフロントエンドを持っていたほか、アーチエクステンションの形状やサイズも異なっている。ただし、感電注意のイエローステッカーが貼られていることから電動モデルであることは間違いない。
そして決め手となったのがナンバープレートだ。ポルシェのプロトタイプは通常、バーデン・ヴェルテンブルクにある「BB」(ベーブリンゲン地区)、または「LB」(ルートヴィヒスブルク地区)で始まる。一方アウディのプロトタイプは、本拠地バイエルン州にある、インゴルシュタットのコード「IN」をつけていることが多いのだ。カイエンとQ8 e-tronはボディサイズも近いことから、このプロトタイプがカイエンEVではなく、Q8 e-tronである可能性が高いことがわかった。
現行型となるオリジナルe-tronは、2018年に発売、日本では2021年から販売されているフラッグ電動SUVだ。その後2022年のフェイスリフトで、「Q8 e-tron」へ改名、現在日本でもテレビCMで見かける。しかし、すでに6年が経過しており、世代交代のタイミンであることは間違いない。
次期型Q8 e-tronとカイエンEVは、現在マカンEVとアウディの新型電動「Q6 e-tron」で使用されている「PPE」(プレミアム・プラットフォーム・エレクトリック)改良バージョンを使用、バッテリーとモーターのハードウェアの点でも共通点を持つだろう。
Q8 の正確なスペックを語るのは時期尚早だが、新発売されたQ6 e-tronが、最高出力428psを発揮、ローンチ・コントロールを有効にすると最大 462psまで向上することが目安となりそうだ。またよりホットはSQ6では、最高出力489psと517psが発揮される。2台のQ6にはそれぞれ、WLTP電気航続距離で最大388マイル(625km)の走行を可能にする100kWhのバッテリーが搭載されているが、スタイリングも含め、Q8 e-tron次期型に大きな影響を与えると見ていいだろう。
新型のワールドプレミアはまだ先だが、年内に市販型ボディの出現を期待したい。