BMWでは直近18ヶ月、サルーンよりもワゴンのM5ツーリングの開発に重点を置いてきたようだが、久しぶりに最高のスパイショットを撮影することができた。
捉えたプロトタイプは、一気にカモフラージュが削ぎ落とされ、M5の新機能がより明確に確認できるようになっている。
アグレッシブさはフロントエンドが特に顕著で、ヘッドライトはビニールカバーが剥がされ、丸みを帯びたキドニーグリルは、上部が閉じられている。バンパーでは、冷却のためにエンジンに大量の空気を供給する台形インテークを装備、両端の垂直エアベントはホイールでの乱気流を防ぐエアカーテンの役割を果たす。
ワイド化されたタイヤハウスには、フロントに巨大な20インチのアロイホイール、リヤに21インチのホイールが収納されており、ドリルドディスク、青いブレーキキャリパーが見えている。
リヤセクションに移ると、トランクリッド上にスリムなスポイラーを装備、リヤバンパーのインテークは、フロントの台形デザインを再現しているほか、クワッドエキゾーストパイプがインストールされている。
キャビン内のレイアウトは新型5シリーズと共有するが、カーボンファイバートリムを備えたシートなど、スポーティかつ上質な空間が提供されることは間違いない。
注目の心臓部だが、ライバルのメルセデスAMGがV8から直列6気筒や直列4気筒へダウンサイジングしたのに対し、BMWはV8をキープ、電気ブーストを投入する予定だ。
噂によると、最高出力748psを発揮するXMラベルレッドの4.4L V8プラグインハイブリッドが流用されるようだ。M5ではデチューンされて最高出力728psとなるものの、最大トルクに関しては、1030NmとM5がわずかに上回る。これが事実なら、先代のM5 CSよりなんと102psも上回る狂気のスペックと言える。また電動車であるi5 M60の最高出力601ps、i7 M70の659psをも凌駕、同ブランド最強セダンに名乗りを上げることになるのだ。
BMWセダンの歴史を塗り替える新型M5のワールドプレミアは、2024年内と予想されている。