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16歳で始めた2輪で目覚め、自家塗装した
原付免許を取ってバイクからモーター趣味を始めた人は多い。特に80年代から90年代にかけて流行したバイクブームに乗った世代なら、誰もが年々改良される新型車に心躍らせたことだろう。けれど高校生くらいだと経済力が追いつかない。そこで目をつけるのが中古のスクーターやギア付きの原付だ。何せ手軽だし安いから傷ついても気にならない。
ただ、中古原付でも塗装をやり直せば見違えるようにキレイになる。さらに言えば塗装を自分でやれたら最高だ。プロに頼むと軽くフタケタ万円かかる板金塗装だが缶スプレーで吹けば数千円でできてしまう。近くで見るとアラもあるが離れて見れば気にならない。そこで自家塗装にハマる人が続出することとなった。
今回紹介するオーナーもまさにその一人。16歳でバイク趣味を始め、モンキー、NS50、NSRと乗り継いできた。当時のホンダ2輪ワークスはロスマンズカラーが多かった。そこで愛車もロスマンズカラーに。
1971年に一世を風靡したN360の後継車として発売されたのがホンダ・ライフ。4スト360cc2気筒エンジンは空冷から水冷へ進化し、空冷時代から続くクーペのZも水冷エンジンへ進化した。72年になるとライフをベースにしたワンボックスタイプの商用車であるステップバンを追加。さらに翌年にはステップバンをベースに運転席の後ろを荷台としたピックアップまで追加。いずれも短命に終わっている
ロスマンズカラーはステップにも継承
バイクで磨いた塗装の腕は18歳で4輪に乗り始めてからも発揮してきた。初めて乗ったのはステップバンで、同時にクラブに入って楽しんだ。するとクラブにいたピックアップを見て一目惚れ。エンジンがダメになったのを機に19歳の時ピックアップへ乗り換えた。
早速ロスマンズカラーに全塗装してピックアップに乗り続けたものの、結婚して奥さまが出産。子供ができたので2人乗りでは不便とばかり、またしてもステップバンに乗ることに。
こうして35歳で手に入れたのが現車。個人売買欄を見て住んでいる静岡県から愛知県まで取りに行くと、長らく納屋に入っていたため、程度は良好。軽くサビ落としをしてから、もちろんロスマンズカラーに全塗装したのだ。
それから20年、今でもステップバンがお気に入りで、コツコツと仕様変更を繰り返して楽しんでいる。