現在、ポルシェは2台の大型エレクトリックSUVを開発している。1台はカイエンEV、もう1台は新フラッグシップSUVとなるK1(コードネーム)だ。
EV専用モデルとなるK1は、ポルシェの非スポーツカーラインナップとして2027年に登場、次期レンジローバー・エレクトリックの最高級モデルと競合し、フェラーリ プロサングエより手頃な価格での発売が予想されている。
そして、K1より1年早くデビューするのがカイエンEVだ。カイエン次期型は、ICE搭載バージョンとBEVバージョンの両方が導入されるが、BEVが先に登場するものと思われる。
ガソリンを使用しないカイエンは、弟分のマカンEVやアウディ Q6 e-tronで使用されているPPE(プレミアム・プラットフォーム・エレクトリック)を採用、ICEモデルと共有するハードウェアはほとんどない。当然のことながらマカンより長く、幅も広くなるが、プロトタイプから詳細がみえてきた。
捉えられた開発車両は、量産ボディをまとい、量産LEDヘッドライトを初めて装着している。フロントエンドはカバーされているが、ノーズ周辺はマカンEVと強い類似性を共有するものと予想される。しかし、バンパー下部にはアクティブフラップを装備、マカンとは差別化も見られそうだ。
側面では、Dピラー周辺を厳重にカモフラージュ。多くの自動車メーカーが切り替えているフラッシュタイプではなく、従来のプルスタイルのドアハンドルが搭載されているように見える。そして最大の注目はそのサイズで、ホイールベースがかなりストレッチされており、3列目シート用のスペースが設けられている可能性が高い。また写真をよく見ると、4月にスクープされた、新フラッグシップと思われたK1プロトタイプが実はカイエン次期型EVだった可能性が高いことも判明した。
カイエンEVはマカンとデュアルモーターパワートレインオプションを共用するものと予想されており、最上位には、より強力なバリエーションが追加される。ベースのマカン4は、最高出力402ps、最大トルク648Nmを発揮し、0-96km/h加速4.9秒の動力パフォーマンスを持ち、ターボでは最高出力639ps、最大トルク1128Nmを発揮、3.1秒で95km/hに達する。
一方、カイエンEVでは重量が重くなるため若干のパフォーマンス低下の可能性があるが、マカンEVの100kWhバッテリーパックより高容量のものを積み、航続はマカンの300マイル(483km)を大きく超える450マイル(724km)とも噂されている。
今後もカイエンEVの追加情報、及び幻のK1プロトタイプを追っていく予定だ。