シュコダは多数のブランドを傘下に持つフォルクスワーゲン(以下VW)の中において、チェコ国内生産シェアNo.1を誇るブランドだ。そのシュコダで初のフルエレクトリックモデルとして誕生したのが「エンヤック」だが、現在同ブランドでもっとも売れているモデルへと成長している。
オーストリア・アルプスで捉えたプロトタイプは、ヘッドライトユニットをスリム化し、より大きく威圧感のある下部インテークを備えた新しいフロントバンパーを装着。シンプルな垂直エアカーテンに接続されていることがわかる。また、大型ジエーターグリルは、センサーシステムを持つ、いわゆる「テックデッキ」へと進化する。
現行型「エンヤック 60」には、62 kWh のバッテリーパックと、最高出力179ps、最大トルク310Nmを発揮するリヤマウントモーターが搭載されている。これにより、WLTP 航続距離は249マイル(401 km)に達する。
一方上位モデル「エンヤック 85x」は、最高出力282psを発揮、328 マイル(528 km)の航続を誇る。そして頂点には最高出力340ps、最大トルク545Nmを叩き出す「エンヤック vRS」がラインナップ、5.5秒で62 マイル(100km/h)に達し、航続距離は336マイル(541 km)という動力パフォーマンスを発揮する。
人気のテスラ「モデル3」RWDバージョンでは、最高出力282psで約560万円、上位モデル「モデル3 パフォーマンス」では、最高出力512psで約700万円だ。
パフォーマンスをエンヤックと比較すると、「エンヤック 85x」で最高出力340ps、最強「エンヤック vRS」では340psを発揮する。上位モデルでのスペックは大きく劣るものの、もし日本に導入されれば価格はそれぞれ200万円以上安く手に入る可能性があり、EV4ドアクーペ市場での競争力は高いとみられる。
また改良新型では、これらすべてがアップグレードされ、燃費や出力向上が期待できるというから期待値も高い。
現在シュコダは日本に正規輸入されていないが、もし輸入されればセグメントを独創するテスラ「モデル3」の以外な対抗馬になる可能性を秘めている。
エンヤック改良新型のワールドプレミアは、SUV、クーペともに最速で2024年内と予想されている。