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フェラーリの血統が凝縮されたV12エンジン
先月マイアミでワールドプレミアされた、フェラーリの最新モデル「フェラーリ 12CILINDRI(ドーディチ チリンドリ)」が早くも日本初公開された。
モデル名となっている「12チリンドリ」は、まさに直球で“12気筒”を表している。チリンドリはイタリア語でシリンダー(気筒)の意味だ。多くの自動車メーカーが電動化一色となっている現代において、フェラーリ伝統の12気筒モデルの登場はファンには嬉しい知らせといっていいだろう。
優雅で洗練されたジェントルマンなシルエット
「12チリンドリ」は、1950〜60年代の伝説的グランド・ツアラーをインスピレーションとし、エレガンスとパフォーマンスを共存させている。6.5LのV型12気筒エンジンをフロントミッドシップに搭載した伝統的なフェラーリ2シーターのレイアウト。
そのシルエットは、近頃のスーパーカーの主流となっている機能性にフォーカスした有機的なフォルムとは一線を画し、シンプルでありながらスポーティーさと品格を両立している。伸びやかでスッキリしたラインとクリーンな面で構成され、流麗な造形のボンネットはフロントフェンダーと一体化、フロントヒンジで固定される。速度に応じでダウンフォースを発生させる可変空力デバイスを装備するなど、パフォーマンス面での抜かりはない。
搭載されるエンジンは、マラネッロの伝説の礎となった名高V12エンジンの最新進化版だ。最高出力は830psに達し、最高回転数は9500rpmに引き上げられている。最大トルク678Nmの80%をわずか2500rpmから発揮する。最高のスロットルレスポンスを生み出し、ピックアップからレッドゾーンまで無尽蔵にパワーが湧き上がる感覚を体験できるだろう。
日本初公開となった会場で、フェラーリジャパン代表取締役社長のドナート・ロマニエッロ氏は「V12エンジンは1910年に発売された275GTBから続く長い歴史があり、フェラーリのすべては12気筒エンジンから始まった。まさにDNAといっていいでしょう。最新モデルの12チリンドリは、812コンペティツィオーネ由来のエンジンを搭載し、新しいシャシーや、可変空力デバイス、ブレーキ・バイ・ワイヤなど最新鋭の性能と快適性を兼ね備えた、フェラーリを代表する最上級で優美なモデルとなっています」と語った。
車両スペック
フェラーリ 12チリンドリ
全長×全幅×全高:4733×2176×1292mm
ホイールベース:2700mm
乾燥重量:1560kg
エンジン:V型12気筒
総排気量:6496cc
最高出力 :830PS/9250rpm
最大トルク:678Nm/7250rpm
駆動方式:後輪駆動
トランスミッション:8速DCT