メルセデス・ベンツのフラッグシップ・4ドアサルーン、Sクラスの改良新型2台のプロトタイプをカメラが初めて捉えた。
第7世代となる現行Sクラス(W223型)は2020年に発売。通常は4年サイクルでフェイスリフトが行われるが、GLEやAクラスと同様にサイクルが延長され、初の大幅改良モデルは発売から4年半後となる2025年春に登場すると思われる。
捉えた2台のうち、黒いプロトタイプのフロントエンドでは、完全に新設計された巨大なグリルが採用されているのが見てとれる。メルセデス・ベンツではこのような特大サイズグリルはこれまでなく、初採用となりそうだ。
偽装で完全には把握できないが、グリルは下部へ向かいストレッチされ、バンパーにかなり食い込んでいる。そのため中央のエアインテークは、はるかにスリムに設計されているようだ。またヘッドライトは一時的なもので、改良新型で新しいユニットが搭載されることを示唆している。
後部では、リフレクター部分がテープで隠されているほか、リヤセクションを完全にカモフラージュ。LEDテールライトやバンパーなど大掛かりな改良が予想される。
メルセデスは昨年、将来のすべてのモデルシリーズに「ピラーtoピラーディスプレイ」が搭載されることを発表。これは、簡単に言えば左のAピラーから右のAピラーまで伸びるインフォテインメントディスプレイで、Sクラス改良新型でもオプション設定される可能性がある。
現行Sクラスには、最高出力448ps、最大トルク559Nmを発揮する3.0L直列6気筒ターボチエンジン+マイルドハイブリッドの「S500」や、最高出力503psを発揮する4.0L V8ツインターボエンジンを搭載する「S580」などがラインナップされている。S580に積まれている「M176」エンジンは、「M177」に変更されるため、最高出力は517psへ向上することがわかっている。それにともない、他のグレードも出力やプラグインハイブリッドのEV走行距離が向上すると予想される。