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シーンに応じて乗り味を自動調整してくれる優れもの
後付けできる電子制御式サスペンションともいえるこのスペックDSCプラス。特筆すべきは、走るシーンや乗車人数に応じてダンパーの硬さを最適化するフルオートモードを備えていること。業界初となるこのモードでは、Gや車速に応じて減衰力を自動調整。街中では快適に、高速ではしっかりと安定した走りにと、最適化してくれるのだ。
もちろんマニュアル操作も可能。万が一、後席に陣取る奥さんや子供たちから「乗り心地が硬い」とか「フワフワして気持ち悪い…」など苦情がでても、ボタンひとつで対応できる。だから快適性を損ねない。
アルファードとヴェルファイアのいい所取り
今回試乗したのは、そんなブリッツ・ダンパーZZ-RスペックDSCプラスを装着した40系アルファード。いわずとしれたラグジュアリーミニバンの最高峰だ。
実は40系はアルファードとヴェルファイアとでは補強の有無などにより乗り味が異なる設定になっている。しかしプロドライバーも交えて行われた開発テストでは、アルファードは柔らかすぎ、ヴェルファイアは少し硬すぎるという意見が出た。そこでダンパーZZ-Rでは両モデルの中間的な味付けを狙ってセッティング。その結果、ローダウンしても街乗りは快適。高速や峠でも安心して走れる懐の深いサスに仕上がった。
いつでもどこでも最高の乗り心地がボタン操作ひとつで
その乗り味は、ひと言で快適すぎ! 路面の継ぎ目やうねりをうまく吸収してくれており不快な突き上げ感は皆無。言われなければ足まわり交換していると気付かないレベルだ。ローダウンしてこの乗り味とは驚きである。これなら家族からクレームが付く心配もないだろう。
それでいて減衰力をハード方向に固めていくと乗り味がしっかりしていくのがハッキリと分かる。キビキビとしたハンドリングになるので運転していて楽しい。ひとりで乗るときだけダンパーを締め込むのもアリ。もちろん調整は車内からボタンひとつでオッケーだ。
なにも考えずに、いつでも最高の走り、乗り心地を手に入れたいという欲張りなひとにはフルオートモードがオススメだ。Gや車速に応じて、ダンパーの硬さを自動調整。最高の走行フィールを実現してくれる。