F1“一強”時代は終焉……！フェルスタッペン＆レッドブルは猛追するライバルから逃げ切れるのか？

2024年のFIAフォーミュラ1世界選手権（F1）は昨年と同様、史上最多となる24戦が予定されている。現時点では14戦を消化し、毎年恒例のサマーブレイクに入っている。

ここまでの14戦を終えてドライバーズランキングで首位に立っているのは、2021年から選手権を制しているレッドブルのマックス・フェルスタッペンだ。
3連覇中の王者は昨季、ホンダが手掛けたパワーユニットを搭載するレッドブルRB19の高い戦闘力もあってシリーズを席巻。レースが行われた22戦で史上最多となる19戦で優勝を果たした。またレッドブルとしても、セルジオ・ペレスも2勝を挙げ、年間で合計22勝を挙げた。

2024年もフェルスタッペンとレッドブルは、ドライバーズ選手権、コンストラクターズ選手権をリードしている。ただ、昨季のように他の追随を許さない圧倒的な強さを誇っているわけではない。昨季はサマーブレイクに入った時点ではフェルスタッペンとその僚友のペレスしか優勝していなかったが、今年は4チームから7名のウィナーが生まれている。

とりわけ第8戦モナコGP以降の7レースに注目すると、メルセデスのルイス・ハミルトンがフェルスタッペンと並ぶ2勝をマーク。また、フェラーリのシャルル・ルクレール、メルセデスのジョージ・ラッセル、マクラーレンのオスカー・ピアストリもそれぞれ今季初勝利を挙げている。

同期間において、フェルスタッペンは116ポイントと最も多く点を稼いでいるが、ハミルトンは115ポイント、ピアストリは114ポイントと肉薄している。

一方、チーム単位で見るとレッドブルが140ポイントを稼いだのに対し、メルセデスは187ポイント、マクラーレンは212ポイントを積み重ねており、差を詰めてきている。

これには、同期間でペレスが24ポイントしか持ち帰れなかったことが大いに影響している。しかし、マシンの純粋な速さが結果に現れやすい予選の結果を見ても、トップタイムをマークした回数はレッドブル、メルセデス、マクラーレンがそれぞれ2回ずつとなっており、マシンの戦闘力の差も詰まってきていると見ていいだろう。

シーズンはまだ10戦（スプリントはあと3戦）残されている。ディフェンディングチャンピオンのフェルスタッペンとレッドブルは第10戦スペインGP以来、4戦勝利から遠ざかっているが、猛追するライバルたちを相手にどのような戦いを繰り広げるのだろうか。

ビザ・キャッシュアップRBでF1参戦4年目のシーズンを戦っている角田裕毅は、前半戦を終えて合計22ポイントを獲得。ドライバーズランキングでは12位につけている。今季は予選・決勝ともにチームメイトのベテラン、ダニエル・リカルド（12ポイント／ランキング13位）を上回るラウンドが多く、RBを牽引するドライバーとなっている。

中団を争うチームとしては、アストンマーティンが頭ひとつ抜け出ているが、それに続くRBとハースは接戦模様となっている。シーズン序盤はRBが優勢だったが、中盤にさしかかかってからはハースの競争力が向上。両チームのポイント差は縮まってきており、後半戦の注目ポイントのひとつになっている。

F1の2024年シーズン後半戦は、8月23日～25日に開催されるオランダGPでスタートする。

2024年FIAフォーミュラ1世界選手権 ドライバーズランキング（第14戦終了時点）

2024年FIAフォーミュラ1世界選手権 コンストラクターズランキング（第14戦終了時点）

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