【コスパ最強ハイブリッド車比較】新型・日産ノートとトヨタ カローラはどっちがお買い得? スペースや得意分野を比べてみた

2023年12月のマイナーチェンジで外観を一新して登場した日産ノート。トヨタ カローラも2024年4月に改良が加えられ商品力が増している。圧倒的なコスパを誇るノートと、シリーズでもっとも安価なカローラセダンのスペックを比較してどちらがお買い得なモデルか検証してみよう。

TOYOTA COROLLA × NISSAN NOTE

コンパクトでもカローラ並に広いノートの室内空間!

ボディサイズは5ナンバーとなるノートの方が明らかにコンパクトだ。カローラセダンは3ナンバーであり、全長もミドルクラスに近い。

それにもかかわらず、ノートの後席膝周りはカローラセダンと同等に広く、頭上空間はノートのほうがわずかに広い。後席の乗降性はカローラセダンのほうが優れるが、ノートの乗降性も決して悪くなく、むしろコンパクトカーとしては十分に高いレベルにある。

ただし全長が短いぶん、ノートの荷室容量は340Lとカローラセダンのトランク容量よりもわずかに狭い。ワゴンスタイルハッチバックならではの荷室の使い勝手を加味するとノートが優位ではあるが、カローラセダンでもW×Bグレードを選べばリヤシートは6:4の分割可倒式となりトランクスルーが使える。

トヨタ カローラセダン W×B
ボディサイズ:全長4495mm×全幅1745mm×全高1435mm
ホイールベース:2640mm
車両重量:1370kg
タイヤサイズ:215/45R17(前後)

日産 ノート X
ボディサイズ:全長4045mm×全幅1695mm×全高1520mm
ホイールベース:2580mm
車両重量:1230kg
タイヤサイズ:185/60R16(前後)

街乗りならe-POWERのノート、高速走行ならカローラセダン

パワートレインは、カローラセダンが1.8Lエンジン+シリーズパラレルハイブリッドのTHS-II、ノートは1.2Lエンジン+シリーズハイブリッドのe-POWERとなっており両車の構成は大きく異なる。

エンジンで発電し、モーターのみで走行するノートは低速域で効率よく走行できるが、原理上、速度域が高くなるほど効率が悪化する傾向にある。その点、カローラセダンは走行状況に応じてエンジンとモーターを効率的に使い分けて走行できるため高速走行も得意だ。

WLTCモード平均燃費はカローラセダンが27.9km/L、ノートが28.4km/Lと燃費性能はノートがわずかに優れる程度で大きな差はないが、長距離を快速移動するなら高速域で余力のあるカローラセダンのほうが向いている。

3Lエンジン並となる280Nmのモータートルクによる怒涛の加速性能を誇るノートは街乗りに最適だ。なお、どちらもモーター式の4WDが選択可能となっている。

トヨタ カローラセダン W×B
エンジン形式:直列4気筒ガソリンエンジン
排気量:1797cc
最高出力:98ps/5200rpm
最大トルク:142Nm/3600rpm
トランスミッション:電気式CVT
駆動方式:2WD(FF)

日産 ノート X
エンジン形式:直列4気筒ガソリンエンジン+モーター
排気量:1198cc
最高出力:82ps/6000rpm
最大トルク:103Nm/4800rpm
トランスミッション:単速
駆動方式:2WD(FF)

カローラセダンも決して高くはないがノートのコスパが良すぎる

価格はノートのほうが圧倒的に安い。カローラセダンのハイブリッドW×Bグレードとの価格差は約60万円にも上り、安価なグレードを選んだとしても20万〜40万円もの差がつく。

カローラシリーズのなかでもっとも安価なセダンを選んでもこれだけの差がつくのだから、他のモデルとを比較してもノートの安さには敵わない。

ノートは、カローラのガソリンエンジンモデル並の価格でありながら、ハイブリッドモデル並の燃費性能を備えており、室内空間もカローラシリーズと同等となる。それでいながらEVに近い動力性能と静粛性能が備わるクルマだ。

カローラセダンが勝る点を挙げるとすれば高速走行時の余力と、追突時の後席安全性くらいのものだろう。大切な人を乗せて高速道路を移動する機会が多いならカローラセダン、街乗り主体で使うならノートが向く。

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