ヴァルハラは、レッドブル・アドバンスド・テクノロジーとアストンマーティンのコラボレーションで生まれた、ブランド初のハイブリッドモデルだ。2024年に限定999台で発売、「公道を走るF1」と称されている。
パワートレインは、4.0L V8ツインターボエンジンをミッドマウント、フロントアクスルに搭載した2基の電気モーター、トランスミッションに1基のモーターを積む。四輪駆動を可能にし、システム合計最高出力は1012psを発揮。これは同じ4.0L V8を積むメルセデス AMG GT 63 S Eパフォーマンスの816psをはるかに上回っている。
ニュルで捉えた“AMR”バージョンは、ベースのヴァルハラを大幅に上回るエアロアップグレードを施している。巨大なリヤウィング、巨大なフロントスプリッターを備えているほか、フロントフードグリル、フラップ、ヘッドライト、ガルウィングドアのレイアウト、サイドパネル、エアインテーク、リヤ全体など、ほぼすべてのボディパネルを変更しているほか、スワン ネックミラーも再設計されている。
またAMRには、アクティブシャシーがあり、車両フロアにはダウンフォースを高めるための調整可能なフラップも装備している。最新情報では、90 秒でオイル交換できるカストロール開発のNexcelシールオイルシステムが追加されるという。
パワートレインは、ヴァルハラと同じパワーセットアップ(最高出力812psの4.0L V8ツインターボと、合計200psの3つの電気モーターの組み合わせ)を搭載するが、いくらかのパワーアップ、1550kg以下の軽量化と空力性能の向上によりF1マシンより大きなダウンフォースを得るなど、さらなる高性能モデルへと進化する。
同ブランドが、「ハイパーカーとスーパーカーのミックス」と表現するヴァルハラAMRのリリースは、2025年後半と予想される。
現在はニュルブルクリンクのラップタイムを6分30秒に設定して開発が進められているといい、これが達成されれば、現在の記録保持者であるメルセデス AMG Oneを破り、同リンクを周回する最速の量産車となる。