世界のEV市場を独走へ!キア「EV4ハッチバック」、市販型デザインをちら見せ

キア EV4 ハッチバック 市販型プロトタイプ スパイショット
キア(KIA)が現在開発を進める新型電動モデル、「EV4ハッチバック」最新プロトタイプをカメラが捉えた。

キアの中軸ポジションを担うハッチバックEV

キア EV4 ハッチバック 市販型プロトタイプ スパイショット

EV需要の減速が予想されているにもかかわらず、キアはEV化攻勢と戦略に注力しており、「EV1」から「EV9」までの名前が付いたEVフルラインナップを目指している。すでに「EV3」、「EV6」、「EV9」が生産されている。中でもEV4は中枢を担うモデルだ。

キア EV4 ハッチバック 市販型プロトタイプ スパイショット

EV4は、欧州自動車部門での存在感を高めるため、スロバキア工場でEV4を現地生産することを検討している。この戦略的な動きは、世界のEV市場で確固たる地位を確立するという同社のより広範な目標と一致していると言っていいだろう。

ニュル付近で捉えたプロトタイプは、これまであった側面のカモフラージュが剥ぎ取られ、ヘッドライトやテールライトが点灯している。また、フロントエンドには、縦基調のヘッドライトを装備、内部の外側にはスリムなLEDデイタイムランニングライトが配置されていることが確認できるほか、量産型に再設計された給気口と運転支援システム用のセンサーポッドも見られる。

キャビン内では、ミニマリストなキャビンが期待でき、12.3インチのデジタルインストルメントクラスターと、12.3インチのインフォテインメントシステム、5.3インチの空調ディスプレイが搭載されるだろう。

量産型では、基本的に従来の内燃エンジン動力に固執する新型K4の完全電動バージョンとしての役割を担う。また、K4は独自のヒョンデ・キア「K3」プラットフォーム(次世代ヒョンデ「エラントラ」と共有される予定)を利用するが、EV4はヒョンデの「E-GMP」プラットフォーム(エレクトリック・グローバル・モジュラー・プラットフォーム)と呼ばれる、同社の特注EVアーキテクチャを利用する。このE-GMPプラットフォームは、現行のEV6とEV9の基盤となっているモジュラー電気アーキテクチャと同じで、アイオニック5、アイオニック6、GV60など、他のヒョンデおよびジェネシスEVのバックボーンでもある。

EV4市販型のワールドプレミアは、2025年内と予想され、K4同様にセダンとハッチバックの両方の形で提供される。同社は、電気自動車のフルラインナップにより、今後は高まると思われるEVの需要に応え、大きな市場シェアを獲得する準備ができている。この戦略的アプローチは、同社の競争力を高めるだけでなく、持続可能で環境に優しい輸送ソリューションへの世界的な移行にも貢献することになるだろう。

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著者プロフィール

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APOLLO

1965年東京文京区生まれ・世田谷区在住。INS通信社を経て1996年に独立し、車ニュース配信会社アポロニュー…