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新型迎撃ミサイル「GPI」は、なぜ必要なのか? これまでの迎撃ミサイルでは防衛できない「極超音速兵器」とは?
新型迎撃ミサイル「GPI」は、なぜ必要なのか? これまでの迎撃ミサイルでは防衛できない「極超音速兵器」とは? | 1枚目の写真(全6枚)
宇宙空間を上下左右に複雑な機動を描いて飛翔する目標に対して、姿勢制御を行ないながら突入する新型迎撃ミサイル「GPI」の「キル・ビークル(迎撃体)」。ノースロップ・グラマン社のWebページ上にアニメーションが公開されている(https://www.northropgrumman.com/space/counter-hypersonics)
弾道ミサイル(ライトブルーの線)が単純な楕円軌道なのに対して、「極超音速滑空体(HGV)」は大気圏上層を複雑な軌道を描いて滑空する。なお、極超音速兵器には「極超音速巡航ミサイル」という異なるミサイルも存在するが、文字数の都合上、この記事では解説しない(イラスト/米国会計検査院資料に筆者が訳語をあてたもの)
弾道ミサイルが「発射地点-落下地点」という「縦方向」のみの動きだったのに対して、HGVは複雑に機動して左右の「横方向」の動きが加わった。これにより落下予想範囲が大きく広がり、迎撃の難易度が跳ね上がった(イラスト/米国ミサイル防衛局の資料に筆者が訳語をあてたもの)
ノースロップ・グラマン社によるGPIのイメージ・イラスト。広い範囲をカバーするため、キル・ビークルに二段のロケットを備えた三段式となるようだ(イラスト/ノースロップ・グラマン社Webページより)
防衛装備庁資料より。高高度の迎撃では翼(空力操舵)とサイドスラスター、そしてTVC(推力ベクトル制御)を組み合わせて、高速かつ激しく機動する目標への直撃を狙う。
令和6年度防衛白書より、HGVへの対処について解説したイラスト。なお、滑空を終了し、目標に向けて落下する終末段階は、通常の弾道ミサイルに近い軌道となるため、既存の対弾道ミサイル用であるパトリオットPAC-3でも迎撃ができる。
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