『足利モーターフェス2024』はイタリア車&フランス車からオールジャンルミーティングへ変身!マリオ高野や声優・夜道雪とゲスト陣も豪華!!

イタリア・フランス車を中心とした『足利ミーティング』がバイクを含めた生産国や年式を問わないクルマ好きが集うオールジャンル参加が可能なイベントにリニューアル! 2024年10月27日(日)に栃木県足利市駒場町にある栗田美術館大駐車場で開催された『足利モーターフェス2024』には、アバルト/フィアット500やアルファロメオ、BMWを中心に内外の様々な車が集まった。声優の夜道雪ちゃん、ジャーナリストにして太田市議会議員でもあるマリオ高野さん&元スバルデザイナーの手島彰さんのトークライブなどステージイベントも充実。今回はそんな『足利モーターフェス2024』をリポートする。
REPORT&PHOTO:山崎 龍(YAMAZAKI Ryu)

イタ・フラ車中心の『足利ミーティング』が
オールジャンルな『足利モーターフェス2024』に発展!

『足利モーターフェス2024』

2024年10月27日(日)、栃木県足利市にて『足利モーターフェス2024』が開催された。このイベントは昨年まで6回続いたイタリア・フランス車を中心とした『足利ミーティング』を前身として、バイクを含めた生産国や年式を問わないクルマ好きが集うオールジャンル参加が可能なイベントにリニューアルしての開催となった。今回も引き続きチャリティーイベントとしての性格を持ち、カンボジアへの井戸建設のための寄付を募っていた。これまでに会場での募金と参加費の一部を利用して3基の井戸設置を実現している。

ルノー・メガーヌ・スポール(手前と奥)とプジョー208(中央)。今回はフランス車の参加はやや少なめ。

会場となったのは『足利ミーティング2023』と同じく、駒場町にある栗田美術館大駐車場だ。参加費には美術館の入場料も含まれており、参加者は江戸時代に肥前鍋島藩で生産された伊萬里、柿右衛門、鍋島などの世界でも屈指の焼き物コレクションを見学できる。また、ステージイベントでは地元の和太鼓集団「黎明座」やマーチングバンド「サザンクロス」の演奏もあり、地域振興を強く意識したイベント内容となっていた。

アルファロメオ155ツインスパーク(左)と同1750GTV。フィアット/アバルトに次いでエントリーの多かったアルファロメオ。新旧様々なマシンが集まった。

エントリー車は国産旧車からスーパーカーまで
やはりフィアット/アバルト500などのイタリア車が多め

通称「アバルトカフェ」こと足利市内の『Cafe-lien』(土日のみ営業)の常連客も多く参加するイベントということでフィアット/アバルト500系のエントリーが多い。

開場時間の朝10時になると栗田美術館大駐車場には続々とエントリー車両が入場してきた。エントリー車両の中にはハコスカやトヨタ2000GT、セリカLBなどの国産旧車の姿も散見されるが、昨年までの『足利ミーティング』がイタリア車・フランス車を中心としたイベントだったこともあり、どちらかと言えばヨーロッパ車の参加が多い。もっとも多いのはフィアット/アバルト500シリーズで、ついでBMW、アルファロメオの姿が目立つ。

VWタイプII・アーリーバス。フロントウィンドウのスクリーンにひさしが付き、ターンシグナルが小さく、窓の数が23個(23ウィンドウ)あることから1963年までの生産車両だとわかる。
VWタイプII・アーリーバスのリヤビュー。VWタイプIIデラックスからリアのコーナーウインドウが廃止されるのは1964年から。それ以前はコーナーウインドウによってハッチゲートは小さなサイズのものがついていた。リアドアのヒンジがサイドウインドウの間にあるのは1960年まで。ディティールを観察した限り、この車両は1959年型か1960年型か?
オリジナル度の高いVWタイプII・アーリーバスのインテリア。2本スポークのステアリングホイールはオリジナルか。レストアが施されているようで、新車のように美しいコンディションを保っている。
VWタイプII・アーリーバスの1.2L空冷水平対向OHVエンジン。オリジナルのエンジンらしく、カムメタルが別体になる以前のアルミ 純度の高いケースを使ったエンジンのようだ。

エントリー車両の中にはVWタイプII・アーリーバスの21ウインドウや1960年型VWタイプI、2代目フィアット500(ヌォーバ・チンクェチェント)、初代スバル・サンバートラックのような往年の大衆車から、フェラーリ488スパイダーやランボルギーニ・ムルシエラゴ、マセラティMC20などのスーパーカーまで、集まってきたマシンのレパートリーは豊かだ。

ステージ脇に展示されていた5代目シボレー・カマロ。
ステージ脇に展示されていた現行型トヨタ・スープラ。
ステージ脇に展示されていたAE86型カローラ・レビン。
自衛隊栃木地方協力本部も『足利モーターフェス2024』に協力。自衛隊で使用されている「パジェロ」もしくは「ミリタリー・パジェロ」の愛称を持つ三菱1/2tトラックを展示していた。

会場正面のステージ脇には5代目シボレー・カマロ、現行型トヨタ・スープラ、AE86型カローラ・レビン、スバル・インプレッサWRX、BMW220iMスポーツが並ぶ。これらの展示車のうちインプレッサとBMWはゲストの愛車だ。

愛車のBMW220iMスポーツで駆けつけたゲストの夜道雪ちゃん
ステージでミニライブ&トークライブを開催

「サザンクロス」の演奏が終わったところで、ステージでは今回の『足利モーターフェス2024』の目玉イベントのひとつである、声優・YouTuber、グラビアアイドルとマルチに活躍する夜道雪ちゃんのミニライブ&トークショーが開催された。雪ちゃんといえば熱心なオートバイ愛好家として知られるが、最近になって四輪免許を取得。試験場での一発試験を1回でクリアしたというエピソードをトークショーで披露してくれた。

アニメ『スーパーカブ』の小熊役や『六道の悪女たち』の姫野莇美役などの声優のほか、歌手やグラビアアイドル、YouTuberとしても活躍中の夜道雪ちゃん。今回のイベントではミニライブとトークショーで会場を盛り上げた。無類のバイク好きとして有名な彼女は、最近になって四輪免許を取得。スポーツカーかつ4人乗りということで愛車にBMW220iMスポーツをチョイス。

彼女は「やはり、乗るならスポーツカー」との思いから、当初はマツダ・ロードスターなども検討したそうだが、2シーターだと仕事で使用するのにラゲッジスペースが足りないのでBMW220iMスポーツを選んだとのこと。これからカスタムやスポーツドライビングにもチャレンジして行きたいと語っていた。

トークショーでは免許取得とBMWを選んだ理由などについて話をしていた。

スバルファン感涙!マリオ高野さん&手島彰さんのスペシャルトークショー

マリオさんと手島さんはスバルについての熱いトークを繰り広げた。ここでフツーの政治家なら最近の議員活動などをさりげなくトークに混ぜるのだろうが、マリオさんが語るのはひたすらスバル愛(笑)。太田市議会議員になってもマリオさんはやはりマリオさんだった。昔から彼を知る筆者としてはあいかわらずのマリオさんにひと安心。

夜道雪ちゃんのミニライブ&トークショーに続いてステージで行われたのが、モータージャーナリストにして太田市議会議員でもあるマリオ高野さんによるトークショーだ。シークレットゲストとして元スバルプロダクトデザイナーで、初代インプレッサのエクステリアデザイナーを手掛けた手島彰さんを招いた対談形式で行われた。スバルファン感涙のここでしか聞けないマニアックな内容に参加者は興味深く聞き入っていた。

ステージ脇に展示されたマリオ高野さんのインプレッサWRX(左)と手島彰さんのインプレッサ22B(右)。

なお、ステージ脇の黒いインプレッサWRXは最近レストアが完了したマリオ高野さんの愛車だ。青いインプレッサ22Bは手島さんの愛車であり、人気ドライビングゲーム『グランツーリスモ』で車両データを提供したマシンとのこと。すなわち、このゲームで22Bを使用して遊んだ人はバーチャル空間で手島さんの愛車をドライブしたことになる。

クルマだけじゃなく出店にステージイベントと内容盛りだくさん

会場には新旧、生産国を問わずさまざまなマシンが集まってくる。

ほかにも栃木のご当地グルメが楽しめるキッチンカーや、オイルやカーグッズ、ミニカーなどの物販を行う出店など、イベントは内容充実。参加者はエントリー車両を見て回ったり、同好の士と交流を深めたり、ステージイベントを楽しんだり、地元グルメに舌鼓を打ったり、美術館で焼き物を見学したりと、おのおの充実した休日を楽しんでいた。

イタリア勢についでエントリーが目立っていたBMW軍団。
新旧の三菱1/2tトラックの民間車両もエントリー。スクラップになったボディをパジェロや三菱ジープのシャシーに載せた再生車両のようだ。

なお、今回紹介しきれなかったエントリー車両については次回以降あらためて紹介して行く。

最近、街中で姿を見かける機会が少なくなったX300型ジャガーXJ6。
X300型ジャガーXJ6のリヤビュー。XJ40から改良に重ねて円熟したモデル。故障は少なく完成度が高い。後ろ姿はエレガントで思わず欲しくなってしまった。
X300型は伝統のストレート6(直列6気筒エンジン)を搭載した最後のジャガー製サルーンとなった。
ウッドと本革のイギリス車らしいX300型のインテリア。シートは本革とファブリックの組み合わせなので、グレードは3.2セレクトになるようだ。
X300型のマイナーチェンジモデルのX308型ジャガーXJ8。エンジンを新開発のV8に換装したほか、生産性向上のためエクステリアをリファインした。
X308型ジャガーXJ8のリアビュー。スタイリングに大きな変更は受けていないが、インテリアはインパネの意匠が変更されるなどかなり手が入れられている。
1990年代にGT-Rやスープラのライバルとして三菱がリリースしたGTO。写真のマシンのように走りを追求したチューニングよりもエアロなどのドレスアップを施されたマシンのほうが多く見かける印象だ。
三菱GTOのリヤビュー。ピカピカのマシンも良いが、FFのギャランベースというクルマの成り立ちもあってGTOの場合は適度にやれを感じさせる方が味わいがある。
ディティールをしっかり確認しなかったが、このMG-Bは日本レイランドの正規輸入車で左ハンドルということを考えると「ウレタン バンパー」ベースのメッキコンバージョンかもしれない。コンディションはかなり良好。
クラシック・ミニのMK-1仕様。かなり丁寧に作り込んでおり、クオリティはなかなかのもの。国内では希少な左ハンドルというのもポイントが高い(じつはペダルレイアウトは左ハンドルの方が良い)。 
1960型VWタイプ1(クラシック・ビートル)。キャンバストップにルーフキャリアが印象的なキャルルック仕様。
新車時からワンオーナーという1984年型ポルシェ911カレラ(930)。この年から「カレラ」の名前が復活した記念すべきモデルイヤー。
4代目ダッジ・チャージャーの後期型。エントリー数は少ないが、アメ車の姿も会場でちらほら見かけた。
ドラマ『あぶない刑事』でおなじみのF31型日産レパード。
クラシックカーイベントでも見かける機会が少ない初代スバル・サンバー。こうした希少車を見かけるのもスバルのお膝元である群馬県太田市に近いイベントならではのこと。
Uni Opalの出店。会場ではオイルやカーグッズなどの出張販売も行われていた。
高性能オイルZAHREN(ザーレン)GAVAの実演販売。摩擦や高負荷に強いオイルであることを実験器具を用いて紹介していた。
エアロパーツやエクステリアパーツなどのドレスアップパーツを手がけるDESIGN WORKSの出店。

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著者プロフィール

山崎 龍 近影

山崎 龍

フリーライター。1973年東京生まれ。自動車雑誌編集者を経てフリーに。クルマやバイクが一応の専門だが、…