ヤマハのカーボンニュートラル推進を支援する取り組みが優良ケーススタディとして選出

ヤマハ発動機が展開している取引先に対する「カーボンニュートラル推進活動支援」が、他社の参考にもなる優良なGX(※)ケーススタディとして、今年8月に発行された「令和6年度パートナーシップ構築宣言 取組事例集」で紹介された。
※GX=グリーントランスフォーメーション。クリーンエネルギー中心の社会構造への転換に向けた改革

「公正・信頼のある業務に努めており、その活動の中でお取引先の皆さんとの“協創”を重視して活動しています」(調達推進部・内田晴久さん)

サプライチェーンにおける共存共栄を目指す「パートナーシップ構築宣言」をご存知だろうか。より良いパートナーシップの構築に向けて、各企業が適正取引等に関して行っている宣言である。2020年の開始以来、賛同する企業は増え続けており、現在では国内5万5000社以上が宣言を行っている。

令和6年度パートナーシップ構築宣言 取組事例集

 「当社では、調達基本方針として公正・信頼のある業務に努めており、その活動の中でお取引先の皆さんとの“協創”(※)を重視して活動しています」と話すのは、同社調達推進部の内田晴久さん。「社内外の関係者との協創によってお取引先の現場を改善し、相互の企業価値向上やパートナーシップをより強固にしていくために、宣言を行う以前からさまざまな取り組みを進めてきました」と続ける。
※グローバルな競争力向上に加え、社会の共感を得て、取引先と相互の企業価値を高めていく活動

そうした活動のひとつとして展開している取引先に対する「カーボンニュートラル推進活動支援」が、他社の参考にもなる優良なGXケーススタディとして、今年8月に発行された「令和6年度パートナーシップ構築宣言 取組事例集」で紹介された。

取引先各社の活動を支援するこの取り組みは、まず「なぜカーボンニュートラルに取り組む必要があるのか?」という課題の共有から始まる。

「お取引先によって、それぞれ事情も異なります。当社には理論値エナジー(※)という独自のメソッドがありますので、それを用いて、カーボンニュートラルの実現に向けて、個々の実情に合わせた支援を行っていきます」と話すのは同社調達企画部の石川愛由美さん。
※価値エネルギーを追求することで消費エネルギーを低減する当社独自のアプローチ。「2022年度省エネ大賞」を受賞

まず取り組むのは、エネルギー消費量の見える化。「大がかりな投資をしなくても、ヤメル・トメル・サゲル・ナオスなどで、CO2削減と同時に、高騰するエネルギー費の削減も可能なことを実感していただくことが重要です」(石川さん)

この活動の最も大きな特徴は「寄り添い、ともに解決する」というスタンス。現状把握のための計測や、理論値エナジーに照らし合わせた改善計画の立案など、同社のスタッフが取引先の現場で協創するとともに、改善の自立化に向けた支援も行っている。

「持続的な共存共栄のためには、この“寄り添う”という姿勢は不可欠だと考えています。相互の理解を深め、行動を起こし、そしてそれを継続していく。このように協創していくことで、より強固なパートナーシップが生まれると信じています」(内田さん)

ヤマハ発動機

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