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TOYOTA YARIS
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SUBARU IMPREZA
後席や荷室を多用するならインプレッサを選びたい
室内や荷室空間の広さでは、車体の大きさが絶対的な指標となる点は変わりようがない。Bセグメントのヤリスよりも、Cセグメントのインプレッサのほうが室内空間は広く、後席への乗降性や居住性も圧倒的に優れる。
荷室に関しても、2名乗車時のヤリスの荷室容量は最大270リットルであるのに対し、インプレッサは最大368リットル。2名車時の最大荷室長はヤリスが約1300mmに対し、インプレッサが約1600mmと大きな差がある。
ボディ自体の静粛性や安全性に加え、乗り心地も車体が大きい方が圧倒的に有利だ。ヤリスがインプレッサに勝る点は、コンパクトな車体による取り回しのよさ程度のものと言えよう。
トヨタ ヤリス ハイブリッド Z
ボディサイズ:全長3950mm×全幅1695mm×全高1495mm
ホイールベース:2550mm
車両重量:1090kg
タイヤサイズ:185/60R15(前後)
スバル インプレッサ ST
ボディサイズ:全長4475mm×全幅1780mm×全高1480mm
ホイールベース:2670mm
車両重量:1390kg
タイヤサイズ:205/50R17(前後)
車格の差を打ち破るヤリスのハイブリッドシステム
エンジン出力はヤリスのほうが大きく劣るが、80ps/141Nmものモーター駆動が極低回転から使えるため、エンジン単体のスペックが参考にできないほどパワフルだ。なによりヤリスのハイブリッドモデルは35.4km/Lという圧倒的な燃費性能を誇る。
それに対し、インプレッサに搭載されるエンジンは滑らかな回転フィールが自慢の水平対向4気筒エンジンだが燃費性能はヤリスに大きく劣る14km/L。仮にハイブリッドモデルを選んだとしても16km/L程度に留まる。
高速道路の追い越し加速などでは絶対的な動力性能で勝るインプレッサが優れる。しかし、街中での発進加速といった日常的な多くのシーンでは、ヤリスのほうが速いうえ乗りやすいと感じられるだろう。
トヨタ ヤリス ハイブリッド Z
エンジン形式:直列3気筒ガソリンエンジン+モーター
排気量:1490cc
最高出力:91ps/5500rpm
最大トルク:120Nm/3800-4800rpm
トランスミッション:電気式CVT
駆動方式:2WD(FF)
スバル インプレッサ ST
エンジン形式:水平対向4気筒ガソリンエンジン
排気量:1995cc
最高出力:154ps/6000rpm
最大トルク:193Nm/4000rpm
トランスミッション:CVT
駆動方式:2WD(FF)
用途次第ではヤリスの性能がインプレッサを圧倒する
インプレッサの最廉価グレードである「ST」は純ガソリンエンジンにもかかわらず、ヤリスのハイブリッド最上級グレードよりも約23万円ほど高額となる。
室内空間の広さや乗り心地、静粛性や安全性といった点ではCセグメントのインプレッサの優位性は揺るがない。むしろ、高い完成度で仕上げられたインプレッサのこの価格はバリュープライスと言えるだろう。
しかし、実利的なパワートレインの性能に着目すれば、いくら水平対向エンジンを搭載するスバルのインプレッサといえども、優れた加速性能と燃費性能を発揮するヤリスの前では霞んでしまう。
インプレッサが十全に性能を発揮できるシーンは、乗車人数3名以上での長距離移動や高速移動だ。2名以下での街乗りに限定すれば、間違いなくヤリスのほうが優れたクルマと言える。