EVのシルエット画像は、現在のベンテイガと似ているが、リアルーフラインが低く、フェンダーショルダーがより曲線的になっている。

「ベンテイガ」より小型でコスパ良し!? ベントレー史上初のEVは2026年発売

ベントレー 新型EV ティザーイメージ
今夏、象徴W12エンジンを廃止し、現在はV6とV8のみ販売しているベントレーは、初のフルエレクトリックモデルを「初の真の高級アーバンSUV」と表現し、自動車市場にまったく新しいセグメントを生み出すと明言した。一方、同社は電気自動車のみに移行する計画を2030年から2035年に延期したこともわかった。

ベントレーは、ブランド初のEVを2026年に発売することを発表するとともに、最初のティザーイメージを公開した。

ベントレー Beyond 100

今夏、象徴W12エンジンを廃止し、現在はV6とV8のみ販売しているベントレーは、初のフルエレクトリックモデルを「初の真の高級アーバンSUV」と表現し、自動車市場にまったく新しいセグメントを生み出すと明言した。一方、同社は電気自動車のみに移行する計画を2030年から2035年に延期したこともわかった。

ベントレー Beyond 100

EVのシルエット画像は、現在のベンテイガと似ているが、リアルーフラインが低く、フェンダーショルダーがより曲線的なほか、Dピラーの基部がより目立つフリックになっていることが見てとれる。CEOのフランク・ステフェン・ヴァリサー氏は記者会見で、「EVの全長は5メートル(197インチ)未満で、ストレッチEWBで5.3メートル(210インチ)のベンテイガよりもかなり小さく、コストパフォマンスもいいだろうと」と語った。

ワリサー氏は、「この名も無いEVは姉妹モデルのSUVよりもモダンで、これまでベントレーを検討していなかったかもしれない新しいタイプの顧客をターゲットにしている」と語った。また、同氏は、同ブランドの従来の購入者から「正直に言って、電気自動車に対する需要はそれほど多くない」と認めたが、EVに魅力を感じる潜在的顧客は他にもたくさんいると述べた。さらに、現在のEV市場の低迷を「落ち込み」と表現したが、電気自動車への関心は回復すると示唆した。

ベントレーはEVについてこれ以上具体的な詳細は明かさなかったが、その航続距離は「驚くべき」ものになると述べ、合成ではないサウンドトラックを生成する新しい方法を考案したと発表しており、これは現在自動車業界で誰も使用していない技術となる。また、同じモデルの電気バージョンと内燃エンジンバージョンを販売することは決してないと断言した。

ワリサー氏はまた、2026年から2035年まで毎年新しいBEVまたはPHEVが登場し、その時点で同社は完全電気自動車とSUVのみの製造に切り替えると発表した。同社は2020年に当初のBeyond100電動化計画を発表した際、2030年にはEVのみにすることを約束していたが、新しいBeyond100+プログラムはEV市場の成長鈍化を考慮して調整されたようだ。

「2019年に予測された市場とは様相が異なっていることは誰もが知っている。これはベントレーに限ったことではなく、自動車業界全体に当てはまる」とワリサー氏は述べた。「そこで、私たちは戦略を検討し、2026年に最初のBEVを投入し、2027年に市場に投入するという計画を維持したが、プラグインハイブリッドとICEで将来的に行うことも変更した。」と追加した。

たしかに、多くの高級自動車メーカーは、EV需要の変化によって特に大きな打撃を受けている。ワリサー氏が20年間勤務したベントレーの姉妹ブランドであるポルシェは、かつて人気だったタイカンなどのモデルの転換に苦戦しており、最近、市場の変化に対応して現在開発中の将来のEVをハイブリッドパワーに適応させる予定であることを明らかにしている。

ベントレーは、フライングスパーとコンチネンタルに現在搭載されている電動アシストV8などのハイブリッドパワートレインにも重点を置くことになるだろう。しかし、来年登場するベンテイガの新バージョンを皮切りに、純粋なICEエンジンを搭載した新しいバリエーションや、「特別モデル」を発売することも約束している。

ベントレー初のEVとその他の電動モデルはすべて、新しいデザインセンター、塗装工場、BEV組み立てラインで改修中のイングランド北西部にある同社の歴史的なクルー拠点で開発される。そして、ベントレーの既存モデルと同様に、新型EVを含む将来の自動車やSUVは、他のフォルクスワーゲングループのモデルとプラットフォームやコンポーネントを共有することが予想される。

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1965年東京文京区生まれ・世田谷区在住。INS通信社を経て1996年に独立し、車ニュース配信会社アポロニュー…