理想的なダウンフォースを求めて・・・
ニュル高速テストに現れた公道仕様のプロトタイプは、見た目はレーサーと同じ全体的な形状を維持しており、2022年初頭に発表されたレクサス「GR GT3コンセプト」と多くの共通点がある。つまり、メルセデスAMG GTのように、長いボンネットと非常に後方に設定されたキャビンが特徴だ。レースカーの最も劇的な空力要素の多くは、ストリートモデルでは廃止されているが、LFA後継モデルが強力なダウンフォースを生むのに役立つ補助装置はまだ多く見られる。
車の前面には、大きなスプリッターとカナード、および一対のNACAダクトを備えたボンネットが確認できる。また、前輪の後ろには大きなエアダクトがあり、後輪のすぐ前にはエアインテークも見てとれる。後部の目立つ特徴はそびえ立つウィングだが、現在、少なくとも2種類の異なる高さのウィングをテストしており、ナンバー「6035」は、前回のウィングより低く設定されていることがわかる。
そして最大の謎は、このプロトタイプに充電ポートが見つからないほか、ニュルで電動モデルをテストする際に義務付けられているイエローステッカーも貼られていない。
ただし、量産型では、ハイブリッドを伴う4.0リットルV8ツインターボエンジンを搭載することが濃厚で、システム合計出力は800psから最大900psとも噂されている。ただし、カメラマンからの情報によると、非常にパワフルだったが、エキゾーストサウンドは、以前捉えたレース仕様の「GR GT3」より大幅に静かで、V10搭載のLFAのサウンドはもとより、レクサス「LC 500」V8の轟音に遠く及ばなかったという。
前述した理由を含め、おそらくこのプロトタイプには量産仕様の排気システムが搭載されていない可能性があり、車が市場に投入されるまでにサウンドトラックがかなり変わる可能性も十分あるだろう。
GR GT3レースカーは2026年1月の「デイトナ24時間レース」までデビューせず、ストリートカーの「LFA II」(LFR)の登場も、同様に2026年以降となるだろう。