この次世代プラットフォーム「ノイエ・クラッセ」ラインナップ専用に建設されたデブレツェン工場は、同社のEV戦略の要となる予定だ。
BMWが「ノイエ・クラッセの完全電動Xモデル」と呼ぶものは、実はiX3の次期型だ。2024年3月に「Vision Neue Klasse Xコンセプト」で予告されたこのSUVのデザインは、すでにスパイショットやリークされた特許図面で確認されている。
今回は、デブレツェンのBMWグループ工場で撮影された、量産型に近いiX3プロトタイプの画像を1枚公開した。迷彩柄に覆われたプロトタイプは、量産可能なボディと照明ユニットを装備していることがわかる。
コンセプトと比較すると、未来的な特徴を従来のLEDヘッドライト、標準のサイドミラー、わずかに小さいホイール、ボディのデザインの微調整など、より実用的な要素に置き換えている。
同社によると、現在、工場の物流と生産プロセスは、「実際の条件下でテストされ、常に最適化されている」とのことで、後数か月で新しいスタッフは集中的なトレーニングを受ける予定だという。
iX3が2025年にデビューした後は、セダンの「i3」が登場、2027年までに、ノイエ・クラッセEVの生産は、BMWのメキシコのサン・ルイス・ポトシ工場にも拡大され、次世代EVラインナップに対する国際的なアプローチが強化される。
BMWは、2030年までに完全電動ラインナップが総売上の半分以上を占めることを目指している。2027年までには、iX3とi3を含む6台以上のノイエ・クラッセモデルが発売され、同社のEVの勢いを牽引する計画だが、ここにきて世界的にEV販売が鈍化していることから、新世代の内燃機関(ICE)モデルの導入を継続する。