まるで「レンジローバークーペ」!? かなりクセ強めなジャガー次世代EV公開

ジャガー タイプ00コンセプト
以前は、「Design Vision」コンセプトと呼ばれていたType 00 (「タイプゼロゼロ」と発音) は、自信に満ちたモダンな2 ドアクーペで、2025年後半にデビュー予定の4ドア量産GTを予告している。

「JEA」電気プラットフォーム採用、WLTPで約770 kmの航続距離に

ジャガー タイプ00コンセプト

ジャガーは、2025年に登場予定の超高級EVセダン、「タイプ00コンセプト」を発表した。

同ブランドは、現在のラインナップの生産を段階的に減らし、ブランドをさらに高級志向の高価格帯で再出発する予定となっている。今後はBMWやアウディではなく、最低価格帯を13万~14万ドル(約2千万円)とし、ベントレーやマセラティを対象とする超高級ブランドへと生まれ変わるが、その第一段となるモデルがタイプ00であり、ジャガーブランドの命運を握るといっても過言ではないだろう。

以前は、「Design Vision」コンセプトと呼ばれていたType 00 (「タイプゼロゼロ」と発音) は、自信に満ちたモダンな2 ドアクーペで、2025年後半にデビュー予定の4ドア量産GTを予告している。

ジャガー タイプ00コンセプト

「Type」は、ジャガーの象徴的な「Eタイプ」と最近廃止された「Fタイプ」を指し、2つのゼロは、EVの排気ガスゼロと、再編された自動車メーカーのラインナップにおける車ゼロとしてのステータスを示しているという。

この新型モデルは、「JEA」電気プラットフォーム(Jaguar Electric Architecture)を採用しており、WLTPで478マイル(770 km)、EPAで430マイル(692 km)の航続距離を目標としている。また、15分で走行距離321km分の電気を充電が完了する。

すでにかなりの賛否両論が起こっているエクステリアデザインだが、「i-Pace」EVでも採用されていた、メッシュのスクエアクル型ラジエーターグリルはなくなり、代わりに、物議を醸したジャガーの文字が入ったスラットの長方形と、2つの超スリムなLEDライトを備えた、非常にモダンなフロントエンドが採用されている。

リアセクションもかなり個性的だ。太いリアフェンダーは、水平のスラットを持つ別の長方形で区切られており、上部と下部に水平のライトバーがある。そして予想通り、タイプ00にはリアウィンドウがないことも確認された。リフトバックハッチパネルは、車体の他の部分と同じマイアミピンク色となっている。

さらにジャガーは、ブランドの英国的ルーツと1960年代の全盛期への言及、および1961年のスポーツカー発売時に登場した2台の「Eタイプ」への敬意を示すロンドンブルーで塗装された車も公開した。ジャガーは、最も有名な車について具体的に言及していないが、タイプ00のプロポーション、後方の3/4ビューは、象徴的な「E タイプ」クーペを思い出させることを意図していることは明らかだ。

だが、それだけなく、同じJLRであるランドローバーブランドが決して作ることができなかった、「レンジローバー」クーペのような感じも与えている。

特徴的な装備としては、ジャガーが「リアミラー」と呼ぶ茶色いトリムがドアの前に配置されている。これは、後部ウィンドウがないために用意された真鍮の飛び出し式カメラだ。また、「パンタグラフ・テールゲート」は、後部の荷物棚にアクセスするために開く。

キャビン内も、デジタルスクリーンがまったくなく、強烈なインパクトだ。ジャガーによると、それらはダッシュボードに隠されており、収納エリアと同様に、必要なときに電力で滑り出すという。ドライバーは、フロントフェンダーのドアの後ろに隠された3つのトーテム(23インチの前輪のすぐ後ろにあるレンジローバー風のフィラーパネル)の1つを取り出し、センターコンソール内に配置することで、キャビンの照明とデジタル ディスプレイの外観を変更することもできるようだ。

同ブランドによると、タイプ00で見られるものの多くは、2025年に発売される予定の量産型に引き継がれるといい、2020年代の終わりまでには、さらに2台の新型EVを投入、うち1台はクロスオーバーSUVになるという。

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1965年東京文京区生まれ・世田谷区在住。INS通信社を経て1996年に独立し、車ニュース配信会社アポロニュー…