改良点は少なくとも、小さくない改良幅
2016年1月デトロイトショーでの初公開から約9年、2017年3月だった日本発売から数えても7年9カ月・・・LEXUS LCも走り出してから長い。かつて4年、いまは6年が通例になったモデルチェンジサイクルをさらに上回っている。
もっともただ長く走り続けてきたわけではない。
国内仕様の過去7年弱だけを眺めても平均してざっと1年~1年半に1回ずつ何らかの改良を受け、常に新鮮さを維持するよう努められてきた。今回は、昨年2023年6月以来の一部改良となる。
変更点はふたつ。
ひとつは、フロントとリヤのフロア裏への「床下ブレース」の追加だ。
ボディの、より高いねじり剛性を確保することで、優れた操縦安定性と、ドライバーのステアリング操作にクルマが素直に応える車両応答性を高いレベルで両立したという。
もっと早くに起用してもよかったような床下ブレースだが、V字型に配された、この鉄の棒が加わったことの効果は大きいだろう。
もうひとつの改良はインテリアにあり、インストルメントパネルの助手席側の表皮に、新たにアルカンターラが用いられた。
乗員の心地よさ追求が狙いだが、インパネ表面が樹脂まる出しか、温もり感ある表皮材で包まれているかは、指で触れるまでもなく、まずは視覚上の違いがかなり大きい。
このアルカンターラ採用は、LC500hとLC500に限られ、オープンになるLC500 Convertibleは従来のままだ。
スタイリングは変わっていない。
もうひとつ変わっていないのは車両価格。
前々回(2021年9月)から前回の改良にかけては、機種次第で33万~77万円と大幅に値上げされたが、今回の値上げ幅は小さく、5万円値上げされたV8 5.0L車3機種以外のハイブリッド車、コンバーチブル車は据え置きとなっている。