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「まずは商談!」とディーラーへと向かった
3月初旬、営業担当者から「新型ヴェゼルの価格が出ました!」という連絡を貰い、「まずは商談!」とディーラーへと向かった。
ワールドプレミアから価格が出てくるまで約2週間、SNS上ではさまざまな情報が溢れ盛り上がっていた。その情報によると単純にPLaYが最上位グレードというわけでなくZグレードにあってPLaYにはない装備があることもわかってきた。
ワールドプレミアで配布された先行版店頭パンフレットに小さく記載があった
「LEDアクティブコーナリングランプ」・「フルLEDヘッドライト」がオートレベリング機構ではなくマニュアルであることに加え、ラゲッジの「トノカバー」がオプション扱い、エアコンが左右独立式温度調整機構付き(Zのみの装備)でないことなどが判明しZの上にPLaYがあるわけでなく、どうやら別ラインと考えた方がいいらしいということがわかった。
さあ商談である。
さっそく営業担当がすでに作成しておいてくれたZ FFの概算見積書を提示してくれた。Zが購入希望であることは先に伝えてあった。合わせて「本カタログではありませんが」と出されたのは先のワールドプレミア前の撮影会時に資料であったPDFと同じもので、全12ページの概要のみ。仕様は裏表紙に主要装備が書いてあるだけの簡素なものでサイズやスペックなどは記載されていない。
価格や装備などの具体的な印刷物は営業担当者用資料以外まだ用意されていなかった。概算見積書の説明を受ける。先代ヴェゼルの残価設定額が91万4723円だったのに対して、下取り額はそれより高い金額となっていた。5年乗って(走行距離4万km)旧モデルとなる不人気色(シナモンブロンズM)車両としては悪くない数字に、ここは思わずにっこりである。
正式な発表前の受注ということもあり値引きはできないようで「下取り価格で調整をしています」とのことだ。後日、買い取り相場を調べるとそれより高かったので頑張ってくれたのだと思う。
値引きに関しては深追いせずオプションなどの選定に入る。ナビはメーカーオプションの「Honda CONNECTディスプレー+ETC2.0車載器+ワイヤレス充電器(¥220,000)」を選択した。ここはこれからの主流になるコネクテッドナビを選ばないわけにはいかないだろう。あと「プレミアムオーディオ付き+マルチビューカメラシステム(¥127,600)」も付けた。マルチビューカメラはメーカーOPのCONNECTナビ(PLaYは標準装備)にしか付かないからZ・X・G購入の方はナビ選択に注意が必要だ。
ディーラーオプションでは、いまや必需品となったドライブレコーダーPKG DRH-204WD(32GB)+後方カメラ(工賃含む¥93,874)、フロアマット(¥45,056)を注文した。当初見積もりに入っていたドアバイザーはなしにした。先代ヴェゼルには付けたが、これをつけることでサイドウィンドウの視界が狭まりドアミラーの死角範囲がさらに増えたこともあり今回は装着しないと決めていた。スタイリッシュな新型ヴェゼルにはドアバイザーは個人的に似合わないと感じている。
ボディコーティングは、お勧めのままプレミアム グラスコーティング ハイドロフォビック+ウルトラウインドウコーティングDX(¥109,800)を注文した。予算の関係でZを選択したのだが、Zのボディ本体価格はFFで289万8500円、対してPLaYは329万8900円とその差は40万400円と結構な開きがあるが、PLaYには標準で付いているHonda CONNECTディスプレーナビ(¥220,000)をZにつけるとその差は約18万円とかなり接近した金額になる。
これはかなり悩ましい。
黒内装が好みでない筆者にとってPLaYの明るいグレージュの内装色は魅力だ。PLaYにマルチビューを付けなければその差はわずかになる。とはいえマルチビューも捨てがたい。逆にZの「LEDアクティブコーナリングランプ」は鳥目がちな筆者にとってはうれしい装備でこれは外したくない。
PLaYのパノラマルーフは筆者にとってはあまり関心がなかった。後席の人には開放感が増して良い装備だと思うが、頭上から降り注ぐ光の強弱があるのが煩わしく好きではないのと、駐車場が屋根なしのためパノラマルーフのガラスのゴムパッキン部が汚れやすく白化しそうなのも気になる。
ちょっと悩んだが結局そのままZで見積もりを進めた。
ボディ色は有料色のサンドカーキ(¥38,500)を選択した。色は撮影会で見たときからこれと決めていた。PLaYのテーマカラーなのだが、テーマカラーはどのメーカーもあまり売れ筋にならないことが多いようで売れないことを期待?している。所有していた先代VEZELは不人気色でマイナーチェンジに合わせ廃番となったシナモンブロンズMだった。非常に気に入っていた色で周りからもお褒めいただく色だったのだが、手放すまでの5年間でこの色のヴェゼルにすれ違ったことが一度もない。自車以外で見たのは、広報車と多分筆者のクルマを見て買ったであろう近所のヴェゼルのみだ。
まず見ない色なのでサービスエリアで駐車した際も迷子にならずすぐ見つけられるし、自分が気に入っているのなら不人気色も良いものである。新型は色についていえばもう少しバリエーションが欲しかった。
例えばシビックやS660の「ソニックグレー・パール」とかクロスカブ110の「プコブルー」など新型ヴェゼルに似合うように思うのだがどうだろう。
オプションは上記の他、5年間の定期点検パックLT(¥141,850)も盛り込み諸経費込みで支払総額は約380万円となった。これを残価設定型クレジット「残クレ」5年60回で購入の契約をすることに決めた。新型ヴェゼルの残クレの実質年率は1.9%とかなり攻めた設定とホンダの新型ヴェゼルにかける意気込みを感じる。
ちなみに購入したヴェゼルの5年後の残価は¥1,164,540となっている。月々の支払いは、下取り価格が良かったせいもあり先代ヴェゼルより1,000円程安くなり、ちょっとうれしい。こんな感じでまんまと残クレの罠?にみなさんははまってしまうのだろう。
結局先代ヴェゼルの購入時と同じように商談に行ったその日に注文を入れてしまった。この時点ではまだメディア向け試乗会も行なわれておらず試乗もせずの購入になった。
肝心の納期は?
さて次は肝心の納期の件だ。
所有の先代ヴェゼルは4月中旬に残クレが終了するので返却しなければならない。営業担当の話では、正式な発売日を迎えていないため、まだ生産ライン連動の注文システムが正式に立ち上がってないので正確なことはいえないが、早ければ4月末、5月中旬くらいまでには納車できるのではないかとの予想。
どちらにせよ新型ヴェゼル納車前に先代ヴェゼルを返却することになる。納車までクルマがないのも困るなぁと思っていたところ、営業担当から「納車まで代車お使いください」とひと言。こちらのディーラーとは20年以上の付き合いだ。こういう時、融通が利くので長くお付き合いしておくのも悪くないと実感した。
注文を入れたその日の夕食時に妻に「Zにしたよ」と報告したら「PLaYの方が良かったなあ」といわれてしまい、まだ自分もグレージュの内装に未練が少し残っていたため明日注文入れ直そうかなとも思ったのだが、結局そのままにした。
結果としてその判断が良かった。予想以上の初期受注に加え、話題の半導体不足で納期が大幅に遅れることになり1日の生産台数に限りがあるPLaYにしていたら未だ納車されていなかったかもしれない。
事実、Zの納車は6月10日と当初の予定よりだいぶ伸びてしまい、それまで約2カ月の代車生活を余儀なくされることになった。
(つづく)