追加メーターの固定にはベルクロがオススメだ!【TOYOTA GR86 長期レポート21_AE86~GR86への道】

今回は、油圧計取り付け編・オマケ。ベルクロによる計器固定方法だ。
3回にわたってお伝えした油圧系取り付け編、いかがでしたか。GR86のエンジンオイルにガスケットが混入するという諸問題を検証するために取り付けたものですが、ベルクロによる固定方法は? というお便りをいただいたので、今回は加茂オススメのベルクロによる固定をご覧いただこう。油圧系取り付け編・オマケ。

TEXT&PHOTOS 加茂 新(KAMO Arata)

GR86の「油圧低下問題」とは一体なんなのか?【TOYOTA GR86 長期レポート20_AE86~GR86への道】

さて、そんなこんなで油圧計の設置は完了。では、どんなときにどれくらいならいいのだろうか。油圧計取り付け編の最終回。そして、話題の異物による油圧低下問題とは一体どういうことなのか? 検証する。 TEXT&PHOTOS 加茂 新(KAMO Arata)

振動に強いのはあえてガッチリ固定しない方法

GR86では現在オイルパンなどの液体ガスケットが、オイルを吸い上げるストレーナーに詰まるトラブルでエンジンが壊れる、というウワサが流れている。
オイルストレーナーは箱型形状になっていて、構造的にそこでオイルが吸い上げられずにエンジンブローする可能性は極めて低いというのが筆者・加茂の見解だが、いずれにしても油圧が低下していないか確認しようと油圧計を導入した。

話題になっているオイルパンのガスケット。確かにはみ出していて一部欠落している部分もあるようだが、これが詰まってエンジンブローしているのだろうか……。

取り付けたのはDefi(デフィ)のFD。マルチディスプレイに必要な情報を表示できるもので、視認性に優れる。表示させる情報はOBDⅡコネクターではなく、各センサーを取り付けるタイプだ。
そこで油圧センサーを取り付けて、油圧の推移を見守っているが問題だったのは取り付け位置。意外にも純正メーターまわりにあまりスペースがない。
そこでこれまで何度かやっている方法のベルクロ固定とした。この固定法は決して多数派とは言えないものの、加茂的にはかなりオススメなのだ。

オススメ理由その1|お手軽に固定できる

ベルクロ固定は、本体とコラム付近の両方にベルクロを貼り付けて、それに固定する。
ベルクロ自体はホームセンターで売っているもので、180mmほどの長さで約200円。とても安価でおサイフに非常に優しいのである。今回は車内で使用するということで、高温にも耐えるベルクロをチョイスした。

本体の下面にオス側のベルクロ(チクチクするほう)を貼り付ける。ボディのコラム側にはメス側のベルクロにする。
これを逆に(ボディ側にオス)貼ってしまうと、不意に洋服に引っかかって伝線してしまうことがあるのよ。地味だけど、ここは重要ポイント。

メリットは固定場所の変更がしやすいこと。
メーターに付属しているステーを両面テープで固定する方法は、一度貼り付けてしまうと剥がすのが難しいという難点がある。
剥がそうとするとステーが曲がってしまったり、内装側が傷んでしまうことも。だが、ベルクロ固定であれば、剥がすのもそう難しくないので傷むことが少ない。

実際、ここだ! という場所に貼り付けても、「なんか見にくい」とか「夕方になったら反射するなぁ」など、使い始めてからしかわからない不具合も起こる。そういったときに固定場所を変えやすい。

オススメ理由その2|取れにくい

こんなベルクロで固定できるのか! と思われがちだが、固定したときの頑丈さはなかなかのもの。
むしろ衝撃をベルクロで吸収してしまうので、固定が取れてしまうことが極めて少ない。
これまで他車を含めて10万キロ以上の距離をこの取り付け方法でテストしてきたが、まず取れることがなかった。それはベルクロが振動を吸収してしまうからにほかならない。
それでいて固定場所も変えやすいので、手軽であり最強のマウント方法なのだ。

上記の理由から、今回ももちろんベルクロ固定を選択。場所はコラムの上で純正メーターの手前である。
実際しばらく経ってみて思うのは視認性は悪くないのだが、やや純正メーターの下部が見えないことに不便を感じることもある。
純正メーターの下部には、通常モードではギアが何速に入っているか示す数字が出ている。これが見えなくなってしまうのだ。大した違和感ではないのだが、高速道路でたまに6速に入っているか確認が必要になったりするのでできれば数値が見たいところではある。
スポーツモードにするとタコメーターの低回転域がほとんど見えないので、これも大勢に影響はないがちょっとだけ不便。
というわけで、加茂は粛々と次のメーター取り付け場所を思案中。

そうやって納得いく場所が見つかるまで、メーター取り付け位置を転々と移動させていくもの、それはそれで悪くない。いや、逆にそんな地味な作業もクルマいじりのおもしろさのひとつなのだろう。

そんなことができるのもベルクロのお陰なのである。加茂の地味なカスタマイズは、まだまだ続く……。

最近サスペンションのリニューアルを行ない、やや車高を上げてみた。乗り心地がよくなり、ステアリングレスポンスも自然なもので快適度がアップしたぞ! このレポートはまた今度。

キーワードで検索する

著者プロフィール

加茂 新 近影

加茂 新

1983年神奈川生まれ。カメラマンの父が初代ゴルフ、シトロエンBX、ZXなどを乗り継ぐ影響で16歳で中型バイ…