次世代ユニットを搭載したジープブランドの戦略モデル「レネゲード」【最新SUV 車種別解説】

一番小さなジープが「レネゲード」。これまでのガソリン車にプラグインハイブリッド車も加わり、現代の社会環境に合わせたラインナップになっている。スタイリングは伝統の丸型ヘッドライトで、ジープらしい逞しさと街並みに合うSUVスタイルが程よくミックスされている。
REPORT:山田弘樹(本文)/山本晋也(写真解説) PHOTO:平野 陽 MODEL:菅原樹里亜

駆動方式が選べるガソリン車新鮮な乗り心地のPHEV

BセグメントのSUVボディに伝統の丸型ヘッドライトと7スロットグリルを備えた、一番小さなジープである「レネゲード」。そのバリエーションは1.3l直列4気筒マルチエアターボを軸に展開しており、ガソリン車はFFと4WDをラインナップ。さらにこの1.3lターボにスタータージェネレーターとリヤモーターを組み合わせたプラグインハイブリッド(PHEV)の「4xe」が昨年上陸した。

エクステリア

前輪エンジン駆動、後輪モーター駆動となるプラグインハイブリッドの「4xe」はタイヤサイズが235幅だが、ガソリン車のタイヤサイズ は215/65R16、215/60R17のいずれかでホイール意匠も異なる。最小回転半径は5.5m。

FFモデルはベーシックな「ロンジチュード」、その上位仕様となる「リミテッド」ともに151psを発揮し、6速DCTを介してそのボディを軽快に走らせる。

インストルメントパネル

「LONGITUDE 」を除き、8.4インチのタッチパネル式ナビゲーションとメーター内7インチのインフォメーションディスプレイを標準装備。助手席のアシストグリップがクロカンムードを高める。

最上級グレードとなる「トレイルホーク」はガソリン車で唯一の4WDモデル。179psのパワーは9速ATを介して四輪に伝える。Lowギヤと5つのモードを備える「セレクテレインシステム」を駆使すれば、悪路もきちんと走破する頼もしいコンパクトジープに仕上がっている。

居住性

「4xe」はモーター駆動のもたらす滑らかな乗り味がジープとしてはとても新鮮で、かつ雪道や悪路ではその緻密な制御を確実に体感できる。エンジン出力が179psの「トレイルホーク」は131psの「リミテッド」より 70kgほど車重が重いが、前後モーターの定格出力は同じなため、加速性能に大差はない。よってドライブセレクトが欲しいか否かで選べば良いだろう。

うれしい装備

タブを引っ張るだけで簡単に座面を持ち上げられる助手席下収納は「TRAILHAWK 」に標準装備。ちょっとした小物を収納するのに便利だ。
後席は「LONGITUDE」を除き、4対2対4分割可倒式。中央部分はドリンクホルダー付きアームレストとなり、快適性に貢献する。
月間登録台数    NO DATA
現行型発表     15年9月(「4xe」追加 20年11月)
WLTCモード燃費   16.0km/l※「LIMITED 4xe」

ラゲッジルーム

急速充電非対応で、走行中にチャージできないのだけが残念だが、その走りには新時代のジープを感じた。

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.141「2022-2023 国産&輸入SUVのすべて」の再構成です。

http://motorfan-newmodel.com/integration/141

キーワードで検索する

著者プロフィール

MotorFan編集部 近影

MotorFan編集部