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現在のスポーツカーは車両価格が高いものが多く、とくに若者を中心に新車ではなかなか簡単に購入できなくなった。だが、中古車の世界はちがう。以前憧れていたモデルも250万円ほどの予算があれば購入できてしまうのだ(「250万円」はもちろん大金ではあるけれど)。今回はそんな250万円以内で狙える中古のスポーツカーを5選紹介する。ぜひ自分に合う一台を見つけていただきたい。
ただし、中古でスポーツモデルを検討する際は、しっかり状態をチェックしよう。また、購入後も維持費がかかるということはしっかり頭に入れておこう。
レクサス IS F 5.0ℓV8エンジンの加速が気持ちいいスポーツセダン
レクサスIS Fは、2007年にデビューしたプレミアムスポーツカーだ。“F”の名を付与するレクサスブランドのプレミアムスポーツは、「基本性能を徹底的に鍛え込むとともに、走りの新技術を備えることにより、レクサスの新しいパフォーマンスを提案する」をコンセプトとしている。今回紹介するIS Fは、DセグメントセダンであるISをベースに、エンジン、トランスミッションを当時、専用に新開発したほか、専用のサスペンション、アルミホイール、タイヤを採用。そのポテンシャルを最大限に発揮できるよう、富士スピードウェイをはじめとする国内外のサーキットで徹底的に走りこみを実施し、その走りを極めたモデルだ。もちろん「F」は富士スピードウェイの「F」である。また、アクセル・シフト・ステアリング・ブレーキに対するレスポンスや、エンジンサウンド、そして加速感といった感性品質にも徹底的にこだわって開発された。現在は、RC FがこのIS Fを引き継いで販売されている。
パワートレーンは、V8 5.0ℓのNAエンジンに8ATを組み合わせたもの。このエンジンが非常に気持ちよく、圧倒的な動力性能を確保しながら、自然吸気エンジンならではのリニア感やレスポンスの良さ、そして高回転域まで気持ちよく伸びる力強い加速感を実現している。400psを超えるパワーの持ち主だが、街乗りでも乗り心地はそこまで悪くなくGTセダンとしての性格も持ち合わせているのも大きな魅力だ。
平均中古価格は235万円。
たとえば「IS F 2009年式、走行5万8000kmで車両本体価格229万円」というような中古車がある。
もちろん維持費は考慮しなければならないが、250万円程度でIS Fが狙えるようになってきたことは車好きには朗報だ。
詳細スペック:ベースグレード
全長×全幅×全高(㎜)=4660×1815×1415
ホイールベース(㎜)=2730
エンジン:5.0ℓ V型8気筒DOHC
駆動:FR
最高出力:423ps(311kW)/6600rpm
最大トルク:51.5kgm(505Nm)/5200rpm
使用燃料:無鉛プレミアムガソリン
トランスミッション:8AT
車重(kg):1690
新車価格:766万円
※2007年発売当時のスペック
ホンダS660 この8カ月で中古の平均価格が90万円アップ!
ホンダS660は、見て楽しい、乗って楽しい、あらゆる場面でいつでもワクワクする、心が昂ぶる本格スポーツカーを追求し、「Heart Beat Sport」をキーワードに、ホンダらしい「走る喜び」の実現を目指して開発された。スポーツカーの醍醐味である、曲がる楽しさを最大限に体感できるよう、高い旋回性能にこだわり、ミッドシップエンジン・リヤドライブ(MR)レイアウトを採用。低重心と理想的な前後重量配分である45:55を実現した。また、高剛性と軽量化を両立した専用開発ボディは、風や空を感じ、非日常的な運転環境を味わえるオープンエアな空間であると同時に、コンパクトで包まれ感があり、人とクルマの一体感をもたらす快適なドライビング空間とした。ルーフは、操作が容易にできる軽量な脱着式ソフトトップ「ロールトップ」が採用されている。
さらに、「走る楽しさを、誰でも気軽に味わえるようにしたい」という想いから、エンジンには低回転域から力強く、高いアクセルレスポンスを可能とする専用のターボチャージャーを搭載。トランスミッションには、軽自動車として初となる、新開発の6速マニュアルトランスミッションの採用に加え、スポーツモードを備えた7速パドルシフト付CVT(無段変速オートマチックトランスミッション)も設定し、スポーツカーらしいドライビングと日常での扱いやすさを実現した。特にこのクルマはコーナリングが驚くほど正確だ。ここまで軽自動車の枠で作り上げたのはすごいと感心させられる。ただし、荷物はほとんど載せられないことも覚悟してほしい。また残念ながら先日、販売終了が発表された。現在、予定していた生産台数文もオーダー受付が終了しているため、キャンセルが出ない限り新車での購入は難しい状況だ。
平均中古価格は272万円。販売終了が発表される前の昨年11月は平均180万円だったが、一気に100万円近く上がったことになる。軽でミッドシップは唯一無二の存在のため、これからしばらくは高止まりが続くだろう。もしかしたらさらに高騰する可能性もある。
たとえば「S660 α 2015年式、走行3万2000kmで車両本体価格210万円」というような中古車がある。
購入を検討する際は価格変動もしっかり確認しよう。
詳細スペック:α
全長×全幅×全高(㎜)=3395×1475×1180
ホイールベース(㎜)=2285
エンジン:660cc 水冷直列3気筒DOHC12バルブターボ
駆動:ミッドシップ
最高出力:64ps(47kW)/6000rpm
最大トルク:10.6kg・m(104Nm)/2600rpm
使用燃料:無鉛レギュラーガソリン
トランスミッション:6MT
車重(kg):830
新車価格:218万円
乗員定数:2人
※2015年発売当時のスペック
初代トヨタ86/スバルBRZ 初代もまだまだ魅力!日本を代表するピュアスポーツカー
今回紹介するトヨタ86、スバルBRZは、2012年に発売された水平対向エンジンFRレイアウトのスポーツカーだ。トヨタとスバルが共同開発したクルマで、86はドライバーの感覚ひとつでいかようにも取り回せる“手の内感”や操る楽しさを体感できる、『直感ハンドリングFR』をコンセプトに、BRZは「Pure Handling Delight ー 新しい次元の運転する愉しさ」をコンセプトに開発された。
パワーユニットをフロントミッドシップに搭載。水平対向エンジン・超低重心(重心高460mm)FRパッケージを採用することにより、ほかのスポーツカーとは別次元の走りの楽しさを追求した。また、新開発の水平対向・FA20型は、最高出力200psを発揮する。自然吸気らしく高回転まで気持ちよく吹けあがり、「走りの愉しさ」を充分に感じられるエンジンだ。トランスミッションは6ATと6MTが設定されるが、NA特有の気持ち良い加速を味わいたいなら後者がおすすめだ。
平均中古価格は、86が202万円、BRZは約178万円だ。平均中古価格はBRZの方が安いが、タマ数は86の方が多いため選択肢の幅は広がる。
たとえば86だと「86 2.0GT 2014年式、走行2万3000kmで車両本体価格156万円」というような中古車がある。
先日86、BRZともに新型が発表されたばかり。発売もそろそろだろう。新型は、エンジンの排気量が2.4ℓに拡大されるなど現行モデルからの変更点は多いが、ピュアスポーツカーとしての実力は現行モデルも充分ある。200万円以内で手に入るようになったいまこそ、中古の現行モデルも検討してみてはいかがだろうか。
詳細スペック:GTリミテッド
全長×全幅×全高(㎜)=4240×1775×1300
ホイールベース(㎜)=2570
エンジン:2.0ℓ 水平対向4気筒DOHC
駆動:FR
最高出力:200ps(147kW)/7000rpm
最大トルク:20.9kg・m(205Nm)/6400~6600rpm
使用燃料:無鉛プレミアムガソリン
トランスミッション:6AT
車重(kg):1230
新車価格:297万円
※2012年発売当時のスペック