電動車に特化した世界初の専門職大学
電動モビリティシステム専門職大学とは、モーターファン JPでの連載「脱・温暖化その手法」を執筆されている清水浩氏が学長となり、今春開学される4年制の専門職大学だ。この専門職大学と専門学校との違いだが、実はかなり大きく異なる。卒業後の取得学位が、専門学校では「専門士」の称号を得られるのに対して、専門職大学では「学士」(専門職)の学位を得ることができる。これは大学を卒業して取得できる学士と同等で、卒業後には大学院への進学や留学をすることも可能だ。
この専門職大学の場所は、山形県西置賜郡飯豊町。自然豊かな地域だが、地域協業によって電動モビリティ都市へと踏み出すビジョンも持たれている。
今回の追加募集は、A日程はすでに終了しているが、B日程の出願期間は3月3日(金)〜10日(金)17時、C日程の出願期間は3月13日(月)〜16日(木)17時となっている。出願資格は、高等学校または中等学校を令和5年3月に卒業見込みの者。もしくは高等専門学校の3年次を令和5年3月に修了見込みの者。とされている。入学者の選抜はオンライン面接試験(90点)と書類審査(10点)となる。
専門職大学の大学との違いは、1−2年での一般教養課程がなく、すべてを専門教科の履修ができることにある。これによって入学した時から、より専門技術に特化した講義を受けることができる。
文部科学省によれば令和5年4月に開学予定も含め、専門職大学は19校(公立2校、私立17校)、短期専門職大学は3校(公立1校、私立2校)。その他に大学内に専門職学科として1校が開学している。それぞれの学部を見てみると、電動モビリティシステム専門職大学は、電気自動車システム工学部となる。その他の専門職大学では、リハビリテーション学部、国際ファッション学部、情報経営イノベーション学部、情報デザイン学部、グローバルビジネス学部、ビューティ&ウエルネス学部、アニメ・マンガ学部、フードサービスマネジメント学部など様々。いずれも職域に特化した学部であることがわかる。
この専門職大学とは、2017年の学校教育法の改正によって設けられた職業大学で、新しい制度の大学が設置されたのは、1964年の短期大学制度の導入以来であるという。
また、電動モビリティに特化した大学は、世界でも例を見ないという。詳細は以下オフィシャルサイトに記されている。また、現在オンライン大学説明会が開催されている。
また、今回の東京オートサロンでは、教授となる古川修(よしみ)先生に独占インタビューを実施。古川先生は本田技術研究所でASIMOや自動運転の開発責任者をされていた方で、世界初の専門職大学の開学についての意気込みを語っていただいた。その模様は以下の動画にて確認いただきたい。