のちのち損しないために知っておきたいタイヤ選びの最新トレンド【カテゴリー別・マーケットリサーチ 2022-23 CarGoodsMagazine】

タイヤは安全性や乗り心地を大きな影響を及ぼすだけに妥協のない銘柄選びをしたい。ここではスタッドレスや夏タイヤに加え、第3のタイヤと呼ばれるオールシーズンまで含めて、最新トレンドをフィーチャーしていこう。

氷上、雪上性能はもちろんライフ性能も高まっている最新スタッドレス

雪国に行く機会があるならスタッドレスタイヤの一択だ。雪上・氷上性能は年々高まっており、最新モデルなら冬道を安心、安全に走れる。その進化は著しく、一世代前のモデルと比べると、雪道でもアイスバーンでも飛躍的に滑りにくくなっているのだ。

北海道・北東北主要5都市で装着率ナンバーワンを誇るブリヂストン『ブリザック』シリーズ。その最新モデル『ブリザックVRX3』では、氷上ブレーキ性能を従来品の20%アップ。新開発のフレキシブル発泡ゴムの採用で、約4年経過した後も従来品の新品よりも高い氷上性能を維持する。さらにタイヤと路面のすべりを抑制し、摩耗ライフを17%向上するなど、コスパにも優れる。

ブリヂストンの『ブリザックVRX3』のように、最近ではライフ性能を高めたモデルも増えてきた。そうしたタイヤを選べば、長く使用できるので、結果としては安く済むことも覚えておきたい。
また、原材料費の高騰による値上げも予想される。シーズン終わりは冬タイヤの在庫処分も期待できる。早めに入手しておくのも得策といえるだろう。

1年中使えるオールシーズンタイヤの選択肢が拡大中!

あまり雪の降らない地域に住んでいて、雪国に出かける予定がないなら”第3のタイヤ”とも呼ばれる「オールシーズンタイヤ」を選ぶのも手。ドライ路面やウェット路面はもちろんのこと、ちょっとした雪なら対応できる全天候タイヤのことだ。
急な降雪時にも慌てず対応できるし、なにより冬タイヤの保管場所を確保せずに済む。タイヤ交換の手間もなく1年中履き替えないで使えるのも経済的だ。非降雪地域の都心部のユーザーにとって大きなメリットといえるだろう。

夏のドライ、ウェット路面のみならず冬の雪道でも走れる『ベクター4シーズンズ』。その最新作となるGEN-3ではスノー性能を高めつつ、不快なノイズを低減。快適性を向上させたのがポイントだ。溝の奥が広がる独自構造により、摩耗が進んでも性能の低下が少なく長く愛用できる。SUV専用モデルのGEN-3 SUVも用意。

各メーカーの参入により選択肢も増えており、グッドイヤーの『ベクター4シーズンズGEN-3/GEN-3SUV』のように、静粛性やライフを高めたプレアムモデルも登場している。ライフスタイルに合った銘柄を選べる環境が整ってきているといえる。

エコカーこそ気にしたい静粛性。シティSUV専用タイヤも人気だ

春先にかけての商戦が迫ってきた夏タイヤについても触れておこう。EVやハイブリッド車の増加が増えるにしたがい、重視されてきているのが静粛性だ。エンジン音がしない(少ない)こうしたクルマは、タイヤのノイズが気になりがち。それゆえに、ブリヂストンの『レグノGR-XⅡ』をはじめとした静かで快適なタイヤを選ぶユーザーが増えている。
また世界的に人気のSUVに合わせたタイヤも、各メーカーが開発に力を入れているジャンルといえる。重量があり背が高いSUVは、高速道路やワインディングでのふらつきが気になりがちだが、サイド剛性を高めた専用タイヤなら安心して走ることができる。近頃はオンロード性能を重視したSUV専用タイヤ、ブリヂストンの『アレンザLX100』など、多彩なモデルが登場してきている点も見逃せない。

オンロードでの快適性を重視したSUV専用タイヤ『アレンザLX100』。レグノで培ったサイレントテクノロジーにより高い静粛性を実現しつつ、専用サイドチューニングを施すことでレーンチェンジなどでのふらつきを低減。安心感に包まれたドライブをアシストする。摩耗性能に優れており、長く使用できるのもセールスポイントだ。

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