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日産エクストレイル G e-4ORCE
全長4660mm 全幅1840mm 全高1720mm 車両価格4,499,000円
初代エクストレイルの積載性は優秀だった!
あちこちで書いているとおり、僕はかつてT30型(初代)エクストレイルに乗っていた。そのときもロードバイクを積んであちこち出かけていたが、車輪をつけたままだとサドルが収まらず、サドルを外して車輪付きのまま積載していた。
T30型には14年間、乗ったので、乗り換える頃にエクストレイルはひと世代飛ばしてT32型になっていたが、サードシート付きがメインになってラゲッジの天地高が低くなったので、自転車は載せにくくなり、乗り換えることはしなかった。
今度のT33型は多少良くなったと聞いていたし、何しろe-POWER の出来が良かったので、次期マイカーとして期待していたのだが、実際にロードバイクを積んでみたら、なかなか微妙な結果となった。前後輪を外してサドルも下げないと、積載できないのだ。
といっても、それはCX-5も同様なのだが、CX-5は狭さが逆に、バイクの固定に貢献しており、収まったときのバランスが良い。フォレスターは前後を逆にすれば後輪をつけたまま載せられたし、後席背もたれのストライカーがタイダウンフックに使えたりもする。
要するに各社とも一長一短あり、甲乙を付けるのは難しい、ということ。あえていうなら、固定のしやすさでエクストレイルはライバル2車に少し劣るかな、という印象だ。
さて、もっと手数が少なくて済む方法はないかと考えてみた。フォレスターはサドルを元の位置に戻して倒立できたが、エクストレイルは無理っぽい。そこで後席を人が乗れる状態にし、ラゲッジに横向き&倒立搭載を試してみた。
間口を通すのがギリギリなので、デリケートなリヤディレイラー(変速機)をぶつけないよう注意する必要はあるが、載せてしまえば安定感は高いし、ヘッドレストのステーを使えば固定も簡単だ。立てたまま前向きに積み込むときに較べ、奥まったところの作業にならないから、腕や腰にかかる負担も小さい。
どのみち前後輪を外してサドルも下げるなら、この方法が良さそうだ。ルームミラー越しの後方視界が遮られてしまうが、Gグレードならデジタル式ルームミラーが標準装備(Xはオプション、Sは無し)されているから、そこは問題なくクリアできる。
とはいえ、思い返せばT30〜31型のラゲッジユーティリティは優秀だった。特にT31型のラゲッジ高は最大1020mmあったから、僕のロードバイクも丸ごと積めたはず。そんなクルマは、もう現れないのかしら?
積載自転車の寸法図
■第1形態 完成車状態 長さ1680mm 高さ1000mm 幅445mm
■第2形態 前輪を外してホルダーに固定 長さ1510mm 高さ965mm 幅445mm
■第3形態 前後輪を外し、後輪はリヤエンドサポートで保持 長さ1230mm 高さ880mm 幅445mm
■第4形態 前後輪外して倒立 長さ1115mm 高さ870mm 幅445mm
著者と自転車のプロフィール
メカニズムを得意とするジャーナリストの安藤 眞氏は、40年以上も自転車を趣味とし、カングーに愛車を積んでサイクリングを楽しんでいる。身長181cm。フレームを購入して自分で組み上げた写真のロードバイクはサドル高が1mあるから、この自転車が載るクルマなら、アナタの自転車も積載できる可能性が高いはず。
ブリヂストンサイクルのNEO-COTというフレームを購入して、自分で組み上げた。92年発売のスチール製(CrMo鋼)だが、当時としては画期的なもので、ハイドロフォーミング製法で接合部の形状が最適化されている。それを見た僕は「スチールフレームの最高到達点」と直感して即購入。部品を交換しながら30年間、乗り続けている。その後、アルミフレームやカーボンフレームに押され、2021年を最後に絶版となってしまった。ホイール径は700C。