目次
高剛性・軽量シャシーのフロントにはマルチリンクサスを搭載
新型タコマは、新型タンドラやセコイアと共通のトヨタ「TNGA-Fグローバル・トラック・プラットフォーム」を採用しており、先代よりも剛性を高め、アッパーボディはアルミニウムを使用して軽量化されている。また、ステアリングギアボックスのために新たにフロントクロスメンバーが追加され、クロスメンバーを支えることで剛性を高めるとともに、ドライバーのステアリング入力とハンドリングダイナミクスを向上させている。
キャリア面では荷台容積が7%増えただけではなく、トノカバー下のスペースも確保されており、高い利便性が確保されている。さらに、アルミ製テールゲートには、ジャム防止機能付きのパワーオープン&クローズ機能を採用し、クイックリリース&クローズボタンをテールライトに内蔵している。
ガソリン車には400WのACインバーターをベッドとセンターコンソール後部に、「i-FORCE MAX」には2400WのACインバーターを標準装備している。また、ベッドとキャビンにはDC12Vの電源も用意されている。トレイルハンターは、ベッドに高出力エアコンプレッサーを内蔵しており、数日から数週間のトレイル走行で空気を抜いた後、大径タイヤに素早く空気を入れられるようになっている。
足回りには、従来のリーフスプリングに代わり、乗り心地とハンドリング特性を向上させるためにマルチリンクリアサスペンションが新たに設定された(SR、SR5 XtraCab、TRD プリランナーはリーフスプリング)また、ブレーキシステムには4輪ディスクブレーキを採用し、従来モデルよりも制動性能を向上。さらに、TRDモデル以上ではフロントブレーキが大型化されている。電子制御パーキングブレーキにより、低速域でのレーダークルーズコントロールやブレーキホールド機能を実現している。
新開発ECT-iによる高効率パワートレイン
新型タコマには、2.4L ターボチャージャー付き4気筒エンジンを搭載した、パワフルで効率的な2種類のパワートレインが搭載される。エントリーグレードのSRでは、最高出力228ps、最大トルク329Nmを発生。新開発のECT-i(電子制御式オートマチックトランスミッション)との組み合わせで、最高出力は278ps、最大トルクは429Nmを発揮する。さらに、自動レブマッチング機能とアンチストール機能を備えた6速インテリジェントマニュアルトランスミッション(iMT2)では、最高出力270ps、最大トルク420Nmが確保されている。
タコマのi-FORCE MAXハイブリッドパワートレインは、ミッドサイズのボディオンフレームピックアップセグメントに新たに導入され、タコマ史上最もパワフルなパワートレインとなった。i-FORCE MAXは、2.4リッターエンジンと48馬力の電気モーターを8速トランスミッションに搭載し、1.87kWhのニッケル水素電池で駆動するシステムで、326馬力と630Nmという強大なトルクを発生する。
i-FORCE MAXを搭載した場合、タコマはシフトダウンすることなく8%の州間勾配を上ることができ、タコマでの長距離ドライブをこれまで以上に快適にしてくれる。すべてのパワートレインの燃費は、発売日間近に発表される予定とされている。
4WD-Highと4WD-Lowの両方で機能するようになったマルチテレインセレクトは、マッド、ダート、サンドなどさまざまな地形でホイールスピンをコントロールするための調整可能な設定が搭載されている。また、静粛性の高い「CRAWLコントロール」を新たに採用し、低速でのオフロードクルーズコントロールとして、ドライバーがステアリング操作に集中できるよう、5種類の速度から選択可能な速度を維持することができる。
トラクションが極端に制限されている場合は、電子制御式ロッキングリアディファレンシャルを使用することで、後輪へのパワーを50/50に分割することができる。ダウンヒル・アシストコントロールもオフロード向けの機能として、車速を制限することで下り坂の走行をサポート。マニュアル車のタコマには、ギアを入れたまま発進できるクラッチスタート・キャンセルが標準装備されており、発進時に困難なオフロード走行シーンに直面しても、ドライバーはクラッチを踏むことなく発進することができる。
唯一無二の存在感を放つ新グレード
新型タコマでは、頑丈なトヨタ・トラックのラインアップに新グレード「トレイルハンター」が導入されている。新たにトレイルハンターを実現するために、トヨタはオーストラリアの有名なARBと共同で、Old Man Emu(OME)ポジションセンシティブ2.5インチ鍛造モノチューブショック、リア外部ピギーバックスタイルリモートリザーバー、スチールリアバンパー、堅牢なリア回収ポイント、取り外し可能MOLLEパネル付きベッドユーティリティバーなどを新開発して贅沢に搭載している。OMEショックと33インチのグッドイヤー・テリトリー R/Tタイヤは、車体をフロントで2インチ(≒5cm)、リアで1.5インチ(≒3.8cm)アップさせている。
高クリアランスのトレイルエキゾーストチップも標準装備され、ロープロファイルのハイマウント・エアインテークも助手席側のAピラーからi-FORCE MAXにクリーンな空気を供給するために取り付けられている。トレイルハンターのプロテクションには、ロックレールやホットスタンプされた高強度スチール製スキッドプレートが含まれ、オフ・ザ・グリッド・アドベンチャーに対応した本格的な装備を工場出荷時に備えている。ボディカラーは、ブロンズ色の「TOYOTA」ヘリテージインスパイアグリルに20インチLEDライトバーを内蔵し、ホワイト/イエローのカラースイッチRIGID LEDフォグランプで補完されている。
トレイルハンターがオフ・ザ・グリッドのオーバーランド・アドベンチャー向けに開発されたのに対し、タコマ TRD Proは、その定評あるゴーファスト、デザートランニングの特性を最新世代に高めている。レッドアルミニウム製のフロントTRDアッパーコントロールアームは、フロントジオメトリーを最適化し、バネ下重量を軽減。フォックス内部バイパス2.5インチ手動モードクイックスイッチ3(QS3)ショックは、ショック本体のダイヤルで圧縮ダンピングを3段階に調整することができる。
TRD Proは、SR5グレードよりもフロントで2インチ(≒5cm)、リアで1.5インチ(≒3.8cm)高く、幅は3インチ(≒7.6cm)広くなっており、これまで以上に威嚇的なスタンスとなってい。ブラックのフローフォーミング加工を施したTRDホイールには、33インチのグッドイヤー・テリトリーR/Tタイヤが装着され、TRD Pro標準装備のi-FORCE MAXエンジンは、TRDパフォーマンスエアインテークとTRDキャットバックデュアルチップエキゾーストによって、より効率的な加給が実現されている。
スマートフォンのワイヤレスコネクトと最新の安全テクノロジー
新型タコマの車載システムには、最新のテクノロジーによる8インチ/14インチのマルチメディアタッチスクリーンと最新オーディオマルチメディアシステムが搭載されている。コネクト機能として、ワイヤレスApple CarPlay/Android Autoに対応し、出力を強化したQiワイヤレス充電パッド(オプション)との併用も可能となっている。USB-Cデータおよび充電ポートはディスプレイの右側に統合されており、デュアルUSB-C充電ポートは前列に含まれ、後席の乗客にも利用することができる。4種類のスタイルを持つ12.3インチデジタルメータークラスターは上級グレードに、7インチメータークラスターは下級グレードに標準装備されている。
新型タコマには、トヨタのアクティブセーフティシステムである「TTS:Toyota Safety Sense 3.0」が全車に標準装備されている。TSSは、検知能力を向上させたシステムセンサーにより、新たな機能強化を実現している。この一連の機能には以下のような機能が搭載されている。
- 歩行者検知機能付プリクラッシュシステム
- ステアリングアシスト付レーンディパーチャーアラート
- フルスピードレンジダイナミックレーダークルーズコントロール
- レーントレーシング・アシスト
- 道路標識アシスト
- オートマチックハイビーム
- プロアクティブ・ドライビング・アシスト