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猫がクルマに入り込んだトラブル6月は284件!冬の13.5倍
日本自動車連盟(JAF)は、雨が多い6月の梅雨時期にクルマのエンジンルームに猫が潜り込んでしまうトラブルが多く発生するとして注意を呼びかけている。
冬場に寒さを逃れるために、猫がクルマのエンジンルームに潜り込んでしまう。というケースはよく耳にするが、なぜ気温の高い6月に猫がエンジンルームに入り込んでしまうのだろうか?
JAFの調査では、2022年の6月1日~6月30日の1カ月間でドライバーから「エンジンルームに猫が入り込んでしまった」とロードサービスの要請を受けた件数は全国で284件あったという。同様の調査を2022年1月にも実施しており、その際は1カ月間で21件。6月の284件はその13.5倍にあたり、冬よりも梅雨時期に猫がクルマに入り込むトラブルが多いということがわかった。
注意すべきは“寒さ”よりも“雨”と“子猫”。
一番の理由はやはり雨の続く天気だと考えられる。猫は水に濡れることを嫌がる・苦手であるため、雨を避けられるクルマの下へ避難して、エンジンルームや車体の下まわりに潜り込んでしまうのだという。冬の寒さよりも、雨が続く方が苦手なようだ。
また、猫は日照時間の長い2月~4月、暖かい6月~9月の間に発情期を迎え、春や秋に出産する。6月はちょうど、春に生まれた子猫が生後1~2カ月で活発に動き始める時期である。同時に「落ち着ける隠れ場所」を探し始める時期でもあるので、隠れ場所として最適な暗くて狭いクルマのエンジンルームに潜り込んでしまうケースも考えられる。特に都会では、外で猫が隠れられるような場所が少なくなったことも要因として大きいという。軒下や緑の多い公園などが減少している地域は注意したい。
2022年の6月に救援要請のあった284件のうち、その3割が「エンジン始動後」に要請があったものだ。猫が入り込んでいることに気づかずエンジンをかけてしまうと、エンジンベルトなどに巻き込まれる場合があるという。猫が命の危険にさらされるのはもちろんのこと、車の故障(ベルトの切れ、外れなど)にもつながる。
駐車場所で猫を見つけたら“ボンネットをバンバン”
駐車場でよく猫を見かけるようなら、乗車の前にボンネットを“バンバン”と優しく叩くいわゆる「猫チェック」をするのも有効な手段だ。ただ、一定の効果はあるが万能ではないということをお忘れなく。相手は動物なので叩いて出てくるかは個体差がある。叩いたあとに猫の声や気配を感じたらボンネットを開け、中まで確認したほうが確実だろう。
まだ梅雨時期が続き、雨宿りをしようと猫がクルマに入り込むことが予想されるので、十分注意したい。