目次
5.2L V12エンジン+6速MTミッションを搭載
アストンマーティン・ヴァロアの心臓部には、最高出力 715馬力、最大トルク 753Nmを発揮する 5.2リッター V12ツインターボエンジンが収められている。さらにユニークなのが、特注の6速マニュアルトランスミッションだ。この魅力的な組み合わせは多くのドライバーを魅了するだろう。
駆動部の機械式リミテッド・ディファレンシャルは、ドライバーとマシンが直結する感覚を高めており、電子制御トラクションとスタビリティ・コントロールによる安心感がサポートされている。ドライビングモードは「スポーツ」「スポーツ+」「トラック」が備えられ、スロットルレスポンスと個性的なサウンドが綿密にチューニングされている。
圧倒的ロードパフォーマンスを支える足回り装備
ヴァロアの印象的なハードウェア・パッケージを完成させるのは、美しい21インチの軽量鍛造合金「ハニカム」ホイールだ。このホイールには、最新の専用ミシュラン・パイロットスポーツS5タイヤ(フロント275/35 R21、リア325/30 R21)が装着され、ウェットでもドライでもハンドリングと路面追従性を向上させている。
標準装備のカーボン・セラミック・ブレーキは、フロントディスクが410mm×38mmで、6ピストン・キャリパーにより十分な制動力を発揮。リヤは360mm×32mmのディスクに4ピストンキャリパーを組み合わせている。搭載されるカーボンコンポジットブレーキディスクは、スチール製ブレーキに比べてバネ下質量が23kgも削減されている。
ヴァロアのダイナミックな資質を強調するサスペンションも、もちろん特別製だ。ロードカーであることを第一に考え、張りのある正確なピッチングコントロールとロール制御でスポーティなバランスを両立させている。
クラシカルを融合させた独自のボディデザイン
カーボンファイバーのみで作られたヴァロアのボディは、アストンマーティンのコンテンポラリーなデザイン言語と、アイコニックな1970年代のV8ヴァンテージのキューを融合させている。
クラムシェル型のボンネットは、大型の「ホースシュー」ベントとツインNACAダクトを備え、その下に収まるV12ツインターボエンジンに十分なエアを供給。
グリル中央部はアルミニウムのストレーキで画定され、両側には大型のカーボンファイバー製インテークがエンジンとブレーキに冷気を送り込む。また、クラシカルな雰囲気の丸型LEDヘッドライトはヴァロア独自のもので、攻撃的なスタイルを演出している。
ボディサイドに組み込まれたフロントスプリッターとフロントフェンダーベントは、気流に渦を発生させるエクゾブレードを特徴とするリアスクリーンパネル、エレガントに跳ね上がったカムテール、目立つディフューザーと調和し、高い空力バランスを実現している。
ボディカラーは、フロント、ボンネット、サイド、リアの4つのエリアに分け、21色のペイントカラーの中から好きな色を選べるほか、ハンドメイドのストライプやグラフィックのデザインが豊富に取り揃えられている。
ブランドの伝統を踏襲したインテリア
ヴァロアでは、アストンマーティンの伝統を称えるインテリアを採用。時代を超越した2シーターのコックピットは、類まれなシンプルさと魅惑的な触感を備えている。その中心となるのは、削り出しアルミニウム製のシフトレバーだろう。
また、軽量パフォーマンスシート、特製ドアカード、フェイシアエアベント、センターコンソール上部、トランスミッショントンネルのシェルに使用されるウールツイード素材は、アストンマーティンが1959年にル・マンで優勝したDBR1のシートカバーからインスピレーションを得たものだ。