ボルボの新型コンパクト電動SUV『EX30』の発表会が8月24日、Volvo Studio Tokyo(ボルボ・スタジオ・トーキョー/港区青山)にて実施された。
EX30はボルボ史上最小のEVとしてラインナップされる。6月7日に行われたイタリア・ミラノでのワールドプレミア、14日のボルボ・スタジオ・トーキョーでの日本初公開、そしてアジアにおける実車初お披露目から2カ月強。6月の青山で展示された車両はヨーロッパ仕様のプロトタイプだったが、このたびついに日本仕様が公開された。
EVモデルとして設計されたEX30は、グリルレスのフロントフェイスや空力効率を意識したエクステリアデザインを採用。全長4235mm×全幅1835mm×全高1550mmとコンパクトなパッケージで、日本の一般的な立体駐車場にも対応している。
また、通行中の自転車や電動キックボードなど他の交通利用者の前でドアを開けようとすると音と視覚で警告する「ドア・オープニング・アラート」をすべてのドアに搭載するなど、都市部での交通環境を考慮した安全機能も搭載する。
日本における販売価格は、シングルモーター エクステンデッドレンジバッテリー仕様で559万円(税込)。
また、クルマを所有せずに使用できるサブスクリプションサービスも展開。こちらは頭金なし、任意保険も込みで9万5000円という価格設定だ。第1段は10月2日(100台、モスイエロー/ミスト インテリア)、第2段は10月16日(200台、クラウドブルー/ブリーズ インテリア)に申込受付を開始する。
ボルボは2030年までにラインナップのフル電動化を完了させる計画。日本市場においては2025年にEV販売台数1万台以上を目指しており、その大半を担うのがEX30になると見られている。
なお、ボルボ・カー・ジャパンでは8月17日付で代表取締役に不動奈緒美氏が就任した。北海道出身の不動氏は2021年5月に入社後、Direct to ConsumerOperations(DX関連部門)本部長として顧客体験やDXを進める部門責任者を務めた。そして今月、同社では女性として初めて代表取締役となった。
今回の発表に際し、不動氏は「欧州での発表から、間を置かず日本でEX30を発表できることを嬉しく思います。これは、日本市場に対するボルボ本社の高い期待の表れです」とコメント。
「EX30は、小型のパッケージにボルボに期待される優れた点のすべてを凝縮しています。特に、日本からの要望が反映された、標準的な機械式立体駐車場に対応するEX30は、まさに日本にぴったりの車といえます。すでに日本でのボルボ車の販売にしめる電気自動車の割合は1割以上に達していますが、EX30の発売により、電気自動車の販売をさらに加速させるものと確信しています」
今回の発表会では不動氏のほか、フランチェスコ・スペチアーレ氏(ボルボ・カーズ EX30 コマーシャル部門責任者)、リサ・リーブス氏(ボルボ・カーズ インテリアデザイン部門責任者)、マーティン・パーソン(ボルボ・カー・ジャパン前社長)が登壇した。
VOLVO EX30 Ultra Single Motor Extended Range 主要諸元 ■寸法・重量 全長×全幅×全高:4,235mm×1,835mm×1,550mm ホイールベース:2,650mm 最低地上高:175mm 車両重量:1,790kg 車両総重量:2,065kg 乗車定員:5名 最小回転半径:5.4m ■モーター 種類:永久磁石同期電動機 定格出力:75.0kW 定格電初:400V 最高出力:200kW(272PS)/6,500-8,000rpm 最大トルク:343Nm(35.0kgm)/0-4,500rpm ■バッテリー 種類/セル数:リチウムイオンバッテリー/107 電圧/容量:3.6/194Ah 総電圧:392V 総電力量(バッテリー容量):69kW 充電装置:電流タイプ(充電用ポート仕様):普通充電:AC200V(Type1)/急速充電:DC(CHAdeMO) ■駆動装置 駆動方式:後輪駆動 トランスミッション:1速固定式 最終減速比:11.560 ■走行装置 ハンドル位置:右 ロック・トゥ・ロック:2.8回転 サスペンション 前/後:マクファーソンストラット/マルチリンク ブレーキ:パワーアシスト付4輪ディスクブレーキ/ABS付ダイヤゴナル/タンデム式/スライディング・キャリパー方式 タイヤサイズ:245/45R19 ホイールサイズ:8.0J×19/アルミ合金製 希望小売価格:5,590,000円(消費税込み) サブスクリプションサービス価格:月額95,000円(消費税込み)