日産自動車が大京との協業によりEVを活用してマンションギャラリーを防災拠点化

日産自動車及び日産プリンス広島販売は9月14日、株式会社大京と「電気自動車を活用した脱炭素化及び強靭化に関する連携協定」を締結した。

広島市内の大京のマンションギャラリー周辺において、災害を起因とする停電が発生した際、日産プリンス広島販売が貸与するEVと大京のEV社用車の2台を活用し、地域住民へ給電スポットを提供

大京は住宅関連事業を通じて、快適で健康な暮らしと脱炭素化の実現を目指している。2018年には日本初の「Nearly ZEH-M(ニアリー ゼッチ エム)※1」基準の集合住宅を開発。現在は分譲マンションにおいて、原則「ZEH-M Oriented(ゼッチ エム オリエンテッド)」基準を満たす仕様で開発している。また、マンションギャラリーの使用電力の実質再エネ化(※2)や分譲マンションの全駐車区画(※3)に原則電気自動車(EV)用充電コンセントを標準設置するなど、環境に配慮したサステナブルな取り組みを積極的に推進している。
※1:省エネルギーと創エネルギーにより、基準一次エネルギー消費量から75%以上の一次エネルギー消費量を削減した集合住宅。
※2:ビル内に設置するマンションギャラリーや共同企業体(JV事業)など、大京が電力需給契約者にならないものを除くマンションギャラリーの電力を100%再生可能エネルギー由来で調達することを2022年7月に決定。
※3:EV充電コンセント設置率を50%とし、残りの駐車区画には、将来的にEV充電コンセントの増設が可能な空配管を設置することを2022年5月に決定。

日産自動車は、これまで培ってきたEVに関するノウハウやネットワークを活かし、脱炭素、災害対策、エネルギーマネジメント、エコな観光、地方での交通課題などの地域課題解決により、社会変革をしていく日本電動化アクション「ブルー・スイッチ」を推進している。EVの普及によるSDGsの達成やゼロ・エミッション社会の実現を通じ、人とクルマと自然が共生し、住む人がワクワクするまちづくりによる地域社会の発展に貢献するため、全国の自治体や企業と共に活動している。

この日産自動車が推進する「ブルー・スイッチ」と、大京が目指す環境に配慮した住まいづくりの取り組みに両者が賛同し、同協定を締結する運びとなった。なお、EVを活用してマンションギャラリーを防災拠点化するのは「ブルー・スイッチ」としては全国初の取り組みだ。同協定の概要は以下のとおり。

【1】EVの普及促進、利活用に関すること
・大京は、EV普及促進を図るため、開発するマンション等への充電インフラの整備を推進し、日産自動車は必要な情報を提供する。
・日産自動車および日産プリンス広島販売は、大京が広島県内で開催する、環境意識向上やEVの普及啓発、防災の広報活動を目的としたEVの展示などを行う場合は、必要に応じて協力する。
【2】災害時のEVの活用に関すること
・広島市内の大京のマンションギャラリー周辺において、災害を起因とする停電が発生した際、日産プリンス広島販売が貸与するEVと大京のEV社用車の2台を活用し、地域住民へ給電スポットを提供する。給電スポットではスマートフォン等の充電をするほか電子レンジ・電気ポットなどが使用できることで、地域の防災拠点化を目指す。

充電と給電のイメージ

日産自動車と大京は同協定締結を通じて、EVを活用した環境に優しく災害に強いさまざまな取り組みを行い、その先にある美しい自然環境の保全、クリーンで住みやすい持続可能なまちづくりに向けて共創していく。

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