モリゾウこと豊田章男会長が「愛車を自慢」一人のクルマ好きとして熱いメッセージを放つ!【東京オートサロン2024】

本日1月12日より14日まで千葉県の幕張メッセで開催されるカスタムカーの祭典「東京オートサロン2024」。その口火を切ったのは東ホール8にあるTOYOTA Gazoo Racing(トヨタがズーレーシング)ブースのプレスカンファレンス……ではなく、「モリゾウから新年のご挨拶」と題された、モリゾウこと豊田章男会長の、“一人のクルマ好き”としての熱いメッセージだった!

PHOTO&REPORT●遠藤正賢(ENDO Masakatsu)

モリゾウから新年のご挨拶「クルマ好きの皆さんと一緒に未来を作っていきたい!」

「モリゾウから新年のご挨拶」開始前、黒いベールに包まれていた、ステージ上の6台のクルマたち。その中には現行のトヨタ車ラインアップからは類推できそうにない大小様々なモデルが含まれており、今か今かと待ち構えていた報道陣からは、「あのクルマは一体何だ?」「どんな新モデルが披露されるんだ?」などと、若干首をかしげるような声も聞かれた。

 しかし、開始直前になると、ステージ上のクルマたちが次々とアンベール。そこにあったのはセンチュリーGRMN、レクサスLBXモリゾウRRコンセプト、GRカローラモリゾウカスタム、iQ GRMNスーパーチャージャーといった新旧トヨタ車だけではなく、ヤマハ・ビーノ、そしてスズキ・ジムニーといった、トヨタ車以外のクルマも含まれていた!

 しかもこれらはモリゾウの愛車であり、また今回のトヨタガズーレーシングのメインテーマも「MORIZO Garage」なのだという。

「MORIZO Garage」としてステージ上に並べられたモリゾウの愛車たち。手前よりスズキ・ジムニー、トヨタ・iQ GRMNスーパーチャージャー、トヨタGRカローラモリゾウカスタム
左から、トヨタGRカローラモリゾウカスタム、トヨタ・iQ GRMNスーパーチャージャー、スズキ・ジムニー
レクサスLBXモリゾウRRコンセプト

 ステージ上に現れ愛車6台の中央に立ったモリゾウは、新年早々発生した能登半島地震や羽田空港での飛行機事故に触れ、「元旦に富士スピードウェイで初日の出を見てニューイヤー駅伝の優勝に喜んだのも束の間。大地震により深い悲しみからスタートする2024年になりました」と述懐。2011年に発生した東日本大震災の折には「『元気な地域や会社の人たちが被災した地域の分まで頑張って日本を支えてください』と被災地の方から声をかけられました」という。

 そして、「今の日本には、クルマを動かす550万人の逞しい現場があります。被災された方々が1日も早く、日常と笑顔を取り戻せるよう、550万人の仲間とともにモリゾウ自身も動いて参ります。今こそ対立や分断争いや誹謗中傷をやめ、お互いに助け合い、笑顔で『ありがとう!』と言い合う、そんな大人の姿を見せる時だとモリゾウは思っております」と呼びかけた。

 さらに、「オートサロンはクルマ好きがクルマを囲んで笑顔に包まれるお祭りです。ここで生まれた笑顔は、自動車産業の現地につながってまいります。その元気を、日本全体の元気につなげていきたい」と、オートサロンへの想いにも触れている。

 その後、「未来の仲間づくり」「国を超えた仲間づくり」「未来のために仲間を守る」の3つを柱とした昨2023年中の活動を振り返りながら、エンジン関連企業が銀行から融資を受けられないケースがあることにも触れ、「そんなことは絶対にあってはならない。カーボンニュートラルに向けた現実的な手段として、エンジンにはまだまだ役割がある。だからエンジン技術にもっと磨きをかけよう。そしてそういうプロジェクトを立ち上げよう。佐藤社長以下、経営メンバーたちもその提案に共感してくれました」と、新たにエンジン開発を進めていくプロジェクトがトヨタの中で動き出したことを明らかにした。

新エンジン開発プロジェクト旗揚げの写真を披露するモリゾウ

 そのうえで最後に、「真実はいつもひとつ、敵は炭素ということだけです。そのうえで、とにかくクルマが好きという皆さんに私は伝えたい。未来はみんなで作るもの。私はクルマ好きの皆さんと一緒に未来を作っていきたい。皆さん、一緒に未来を作って参りましょう!」と檄を飛ばし、「モリゾウから新年のご挨拶」を締めくくった。

「敵は炭素」とマルチパスウェイによる現実的な手段でのカーボンニュートラル実現を呼びかけるモリゾウ
東京オートサロン恒例のモリゾウとブースコンパニオンとのショット。

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著者プロフィール

遠藤正賢 近影

遠藤正賢

1977年生まれ。神奈川県横浜市出身。2001年早稲田大学商学部卒業後、自動車ディーラー営業、国産新車誌編…