ヒョンデがIONIQ5を豊橋市に寄贈。災害時に移動式電源として活用する協定を締結

ヒョンデ・モビリティ・ジャパンから豊橋市に寄贈されたIONIQ5と浅井市長(左)と趙社長
1月29日、Hyundai Mobility Japan(HMJ=ヒョンデ・モビリティ・ジャパン)は、愛知県豊橋市にIONIQ5を寄贈、災害時にBEVを移動式電源として活用する協定を締結した。HMJとして地方自治体との協定締結は初めてとなる。

ヒョンデ・モビリティ・ジャパンは、愛知県豊橋市と「電動車災害時派遣協定」を締結した。また、主力BEVのIONIQ5を1台、公用車として豊橋市に寄贈した。

ヒョンデ・モビリティ・ジャパンは、2023年4月、豊橋市にPDI(新車整備センター)を設置した。その関係で豊橋市と縁が深まり、今回の公用車の寄贈と災害時の派遣協定に繋がった。

左が豊橋市の浅井由崇市長、右がヒョンデ・モビリティ・ジャパンの趙源祥社長

豊橋市役所で行なわれた協定締結式では、豊橋市の浅井由崇市長とヒョンデ・モビリティ・ジャパンの趙源祥社長が協定文書にサインした。

寄贈されたのは、IONIQ5のLounge AWDだ。72.6kWhのバッテリーを積む上級グレード。一充電走行距離は618kmのモデルである。

また、災害時のBEV派遣については、豊橋市にあるヒョンデ・モビリティ・ジャパンのPDIセンターにあるBEVを移動式電源として提供するというもの。

IONIQ5の上級グレード、Lounge AWD。72.6kWhのバッテリーを搭載している。
1600Wまでの家電が繋げる。スマホはもちろん、たいていの家電は使えるわけだ。
標準装備のアダプターを挿せば電力供給が可能。

IONIQ5は、大容量バッテリーを搭載しているだけでなく、V2L(ビークル・トゥ・ロード)V2H(ビークル・トゥ・ホーム)に対応しているから、災害の際の停電時に直接家電を動かしたり、建物への電力供給を行なうことができる。、あた。車両標準装備のアダプターを挿すだけで1600Wまでの家電製品が使用できる。

豊橋市の浅井由崇市長

協定締結について、浅井市長は協定の意義について、次のように語った。

「年始の能登半島地震に、豊橋市もいろいろな部署からのべ150人ほどの職員を派遣しています。支援を一所懸命がんばっております。避難所やご家庭もいまだに停電が続いている状況です。この豊橋市も昨年6月に豪雨災害がありました。そのときは190戸で停電が発生しました。電気がいざというときに使えないというのは、たとえば、携帯電話の充電ができないなど、さまざまな困りごとがおきます。そんなときにヒョンデ・モビリティ・ジャパンさんのBEVが来てくれて充電ができる、これは大変にありがたいことです。今回の協定で、台風や地震などの大規模災害時に、避難所の運営に必要な資材の非常用電源やスマートフォンへの充電手段が確保できるということで、避難者の安全と安心を確保できると思っています」

ヒョンデ・モビリティ・ジャパンの趙源祥社長

ヒョンデ・モビリティ・ジャパンの趙社長は

「2023年4月に豊橋市にPDIセンターを設置いたしました。日本の中央に位置する豊橋市にPDIセンターを設置したことで、効率のよい車両配送ができ、日本での今後の輸入台数の増加を見据えた新車の安定供給が可能となりました。これは、豊橋の市民の皆さまと豊橋市役所の皆さまの温かいご縁のおかげです。また豊橋市とのご縁を一層深めたことからこのたび、災害時における電力供給に関する協定を締結することができました」

と語った。

ヒョンデ・モビリティ・ジャパンは、能登半島地震の支援のために、BEVを派遣、避難所等での電源として使われているという。今後も、活動を続けていくという。また、豊橋市以外の自治体とも、同様の協定を結び、地域社会との連携を強化していくという。

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