263万円でこの広さ! キャンピングトレーラーはもっと注目されるべき
本来、キャンピングトレーラーはキャブコンなどに比べると手軽なものだ。エンジンが付いていないので、メンテも車検もいらないし、当然ながら価格も安い。維持費も自走式キャンピングカーに比べると、グッと安い。それでいて、その快適性はキャブコンとほぼ変わらない、もしくは上なわけだから、個人的にはもっと注目されるべきだと思うのだ。
ユーザーがキャンピングトレーラーに対して敷居を作っているとしたら、それは「牽引」だろう。重量が750kg以下のキャンピングトレーラーは牽引免許が不要だが、それでも右左折時や後退時には、トレーラー独特の動きを理解していなければ運転できない。これも慣れであって、しばらく練習すれば問題なく動かせるようになるのだが…。
加えて言えば、ヘッド車で箱を引っ張るわけだから、やはり空力的には不利だ。風の強い時などは、牽引している軸を中心に、微妙にフラつくことなどもある。常に部屋を引っ張っているような状態で、投影面積が大きいのでこれは避けられない宿命だ。
しかし、それを目から鱗の方法で、見事に解消したトレーラーがある。アメリカ・フォレストリバー社製の「ロックウッド フリーダム 1stエディション」だ。茨城県にあるルート6が輸入しているこのモデルは、牽引時は小さな積載用トレーラーのように見える。
しかし、ロックを外して中のポップアップタイプのテントを立ち上げると、ご覧のような本格的なキャンピングトレーラーに変わるのである。車内は、中央部にダイネットと調理台、左右にベッドが並ぶというレイアウト。欧州製のキャンピングトレーラーとは大分毛色が異なるが、どちらかというとグランピングのテントで寝ているような雰囲気に近い。
とはいえ、ベッドは超フカフカだし、シンクやコンロ、冷蔵庫も装備。サイドはFRP製と違ってメッシュにすることができるので、涼しい高地などでは開け放って風を入れることもできる。全部閉じれば完全防水となるため、雨風が強い時でも安心だ。実際、暴風雨の翌日にこのモデルの車内を見たが、水漏れは皆無であった。冬は暖房を持ち込めば、それなりの気温でも温かく過ごせそうだ。
このモデルのメリットは、牽引時に非常にコンパクトなこと。投影面積が小さいので横風の影響を受けにくいし、駐車時も邪魔にならないのがいい。なにより、牽引している時の見た目がスタイリッシュだ。SUVをヘッド車にすれば、まさに気分はアメリカンだ。
そして最大の魅力は価格。263万3400円! ハイエースベースのバンコンの約半分の価格で、こんな空間を手に入れられるのだ。これはチェックしない手はない。
ちなみに、給排水や電気などは設置タイプのインフラに対応している他、サブバッテリーをソーラーパネルで充電することもできる。収納・展開や設置もとても簡単だ。自宅の庭に離れが欲しいなんていう向きにも、ぴったりのトレーラーなのである。