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■梅本まどかの全日本ラリー選手権第5戦「加勢裕二杯モントレー2024」レポート!
元SKE48のアイドル。梅本まどかちゃんはモータースポーツ大好き♪過ぎて、今はWRCに連続出場するほどのラリーのコ・ドライバーとして着々と経験を積んでいる真っ最中。
2024年からできた若手ラリースト応援カテゴリーで全日本ラリー選手権に併設された「MORIZO Challange Cup(モリゾウチャレンジカップ)」には、CUSCO RACING・星涼樹選手のコ・ドライバーとして日々奮闘中。
今回は人気クルマ系漫画「頭文字D」の聖地、群馬の旧碓井峠をSSで走るとして話題になった、全日本ラリー選手権第5戦「加勢裕二杯モントレー2024」のレポートをお届け!
●ポスターにも私たちのGRヤリスがドーン!
前回のラリー丹後から1ヵ月。クラッシュからのリタイアとなってしまい、メカニックさんが一生懸命直して下さり、なおかつマシンはバージョンアップされていました!
カラーリングも少し変わり、いろんなところにキャロッセさんの創業者である加勢裕二さんのロゴも付いていたのです。
今回のラリーはいつもの“ラリーモントレー”という名前の前に「加勢裕ニ杯」がついたのです!
サービスパークには加勢さんのブースもつくられたのですが、なんと私たちのお隣り。そして、キャロッセさんの地元という事や加勢裕ニ杯となった事から、パンフレットには私たちのマシンCUSCO GRヤリスが真ん中に!!
最初見た時は驚きと同時にすごいプレッシャーを感じました。これは「なにがなんでも完走しないと…」、そんな想いの中始まったラリーモントレーでしたが、今年一難しくハードなラリーとなりました。
今回は参加受付とレッキ受付を木曜日にしてもいいとなっていたので、今年は金曜日のレッキ(コースの事前下見走行)前にレッキ受付、終わってから参加確認という流れが多かったのですが、今回は金曜日の朝か木曜日の夕方か選べたので早めに済ませるため、木曜日に群馬入りをし、車両確認をしてからサービスパークに入り、受け付けを済ませました。
金曜日のレッキは第1戦 三河湾の時が一番早かったのですが、その時と同じくらいの早さで4時起きでした(汗)。
今回のラリーはリエゾン(移動区間/法規走行厳守)が長く、2022年に出た時は約380km、今回は約530kmと100km以上増えていたのです。SS(スペシャルステージ/計測区間)距離が伸びると難しそうなイメージですが、リエゾン距離が伸びるのも選手としては中々大変なのです。
リエゾン距離が伸びると全体のスケジュールが長くなるので、今回は土曜日の最後のSSとなる、SS6 Youkura Touge IIは日が落ちている時間という事もあり、午後のループでライトをつけて午前と午後では違う雰囲気のマシンが観られたのはギャラリーで観ていて楽しい部分だったのではないかなと思います。
●加勢裕二杯モントレー2024、結果は…
結果を先にお伝えすると、私たちはSS3のOld Usui Touge Iでクラッシュしてしまい、リタイア。
なので、1度もサービスに戻れず、ライトを付ける事も、夜走る事もできず、長い長~いラリーをする予定がLEG1(1日目)お昼に終わってしまったのです。
今回の道はOld Usui Touge以外は路面が荒れていてGP(ギャップ)も多く、道に穴が空いていたりと、気をつけなければパンクをしちゃいそうな箇所の多い道ばかりでした。道幅も途中から狭くなるようなSSが多く、気をつけなければいけない事だらけでした。
逆にOld Usui Tougeは国道という事もあり、2車線で綺麗な道。この差に今回は失敗してしまった感覚です。
綺麗で道幅もあるためスピードが出過ぎてしまい、「抑えて!」と言った後では間に合わず、コーナーを曲がりきれずにまたしてもガードレールにぶつかってしまいました。
9.1kmという長さで7kmまで走れたので、あと少しという距離。
完走しなければいけないラリーだっただけに、チームにも星選手にもホントに申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。
モリゾウチャレンジカップはラリー経験者もいますが、半分はラリーが初めてのドライバー。その中で、他のコ・ドライバーの方との差を痛感することも多く、その度に「私じゃない方と組んでいたら…」と何度も考えてしまった事もあります。
「もっとしっかり導けれれば…」、「伝わるように読めていたら」そんな反省点ばかりですし、なにより、またマシンを壊してしまいチームには申し訳ない気持ちでいっぱいです。
今までこういった経験がない私にたくさんの方がいろんな事を教えて下さり、相談にのってくださいました。
たくさんの方が力をかして下さっているので、今めげていてもしょうがない!と、もう前を向いているのですが、今回一番印象に残っているのは日曜日です。
クラッシュしたあと、積載車にマシンを乗せてもらい、碓氷峠の先で待っているメカニックさんのところまで送ってもらい、その後メカニックさんに明日走れるかどうかのチェックをしてもらったのです。
クラッシュを伝えた時も「ある程度の事は直せるから!」と心強い言葉をかけてくださっていたのですが、思いの外ダメージが大きく、エンジンにダメージがあるかもしれないという事で今回はリタイアとなってしまいました。
ここでリタイアとならなければ、結果には残りませんが次を走る事ができるので、せめて走れれば!と思っていたのですが、そこまで壊してしまっていた事にもショックを受けました。
●日曜日はサービスパークで先輩たちからお勉強
走れないとなったら日曜日はサービスパークに1日いる事になります。帰る人もいますが、こんな機会も中々ないのでいろんな人と会話し、メカニックさんが1日どんな気持ちで待っているか、みんながどのように帰りを待っているのか。そんな様子を久しぶりに見られた1日でした。
私たちがサービスパークに行くと、去年までペアを組んでいた村田康介選手や、私が全日本戦でラリーデビューした時に組ませて頂き、ラリーレッスンをされている川名賢選手も来て下さり「昨日はどこでどうなったの?」と、一緒に何が原因でどうしなくちゃいけなかったのか、これからどんな事をした方がいいのかなど、いろいろと教えて下さいました。
川名選手のラリーレッスンはホントに人気で、たくさんの方に教えていて、またドライバーもコ・ドライバーもできる選手なので、初心者の方はほぼレッスンして頂いているのではないでしょうか。
CUSCO Racingでも走っていたので初戦から気にかけて下さっていたのですが、日曜日は時間があったのでゆっくりお話しする機会があり、ホントに沢山のアドバイスをくれました。
実は村田選手にも電話などでは相談した事があったのですが、星選手に直接会うのは初めて! ノートや動画を見ながら教えてもらう事も初めてで、こういう時間、教えていただける方がいる事の有難さをホントに感じた瞬間でした。
走れない悔しさはもちろんありましたが、改めてこういった時間がとれて今の私たちには必要だったなと、言葉を聞き、身に染みて感じました。
●悔しい…そんな気持ちも大事にし、次戦へ!
みんながサービスに戻ってくる時間は悔しく、無事フィニッシュし、メカニックさんたちと握手している姿が羨ましく、やはりいろんな感情が込み上げてきました。
いろんなお話しを聞く中で知れば知るほどラリーは奥が深く、1つ1つが大事で丁寧にしなければならないと思うのですが、それができた時のみんなの楽しそうな顔。こうやって取り組める楽しさ。
これがラリーの楽しいけど難しいところだと感じた1戦となりました。
足りないものをこの日曜日にたくさん感じられたので、次に繋げたいと思います。
実は星選手と組めるのも、あと1戦。
あっという間ではありますが、次は4ヵ月後、10月19~20日に岐阜で行われます「第51回M.C.S.C.ラリーハイランドマスターズ2024 supported by KYB」。
時間はたっぷりあるのでしっかり対策して次こそは完走!
そして、やりきれた!と言えるラリーをしたいと思います。
次回は「モリゾウチャレンジカップ」についてのお話しを書きますので、お楽しみに♪
【CUSCO RACING「MORIZO Challenge CUP」参戦体制】 エントラント名:CUSCO RACING ドライバー:星 涼樹 コ・ドライバー:梅本まどか エントラント代表:長瀬 努 車両名:CUSCO GRヤリス 車種:トヨタ・GRヤリス 参戦クラス:JN2
【全日本ラリー選手権第5戦 加勢裕二杯 モントレー2024 MORIZO Challenge Cup最終結果】 1 大竹直生/竹藪英樹(GR YARIS GR4 Rally) 1:25:32.7 2 山田啓介/藤井俊樹(FITEASYソミック石川GRYARIS) +27.6 3 中溝 悠太/佐々木 祐一(MATEX-AQTEC DL GRヤリス)+2:35.6 4 最上佳樹/前川富哉(FIT-EASY ZEALGRYARIS) +2:51.5 R 貝原聖也/西﨑佳代子(ADVICS多賀製作所KoneGRヤリス) R KANTA/保井隆宏(TK motorsport GR Yaris) R 星 涼樹/梅本まどか(CUSCO GRヤリス) R 稲葉摩人/立久井大輝(Ahead GR Yaris) 参戦8台、出走8台、完走4台
【梅本まどかのラリー活動2024年間スケジュール】 (カテゴリー・格式/大会名称/日程/場所) JAF 全日本ラリー選手権 第1戦 Rally三河湾 3月1~3日/愛知県(※終了) JAF 全日本ラリー選手権 第2戦 ツール・ド・九州 in 唐津/4月12~14日/佐賀県(※終了) JAF 全日本ラリー選手権 第3戦 久万高原ラリー 4月26~28日/愛媛県(※終了) JAF 全日本ラリー選手権 第4戦 YUHO RALLY TANGO/5月10~12日/京都府(※終了) JAF 全日本ラリー選手権 第5戦 MONTRE/6月7~9日/群馬県(※終了) XCRスプリントカップ北海道 第3戦 ARKラリー・カムイ(全日本ラリー併催)/7月5~7日/北海道 XCRスプリントカップ北海道 第4戦 RALLY HOKKAIDO(全日本ラリー併催)/9月6~7日/北海道 JAF 全日本ラリー選手権 第8戦 ラリーハイランドマスターズ/10月18~19日/岐阜県 FIA 世界ラリー選手権 第13戦 フォーラムエイト・ラリージャパン2024/11月21~24日/愛知・岐阜