【CarGoodsMagazine】が注目する最新テクノロジーはコレだ!超精密制御LEDヘッドライトやターボ式発電機に交換式バッテリーパックEVなど

世界トップクラスの技術を誇る日本のクルマ業界。その最新テクノロジーをお披露目する『人とくるまのテクノロジー展2024』が開催された。公益社団法人 自動車技術会が主催するこのイベントで披露されていたのはカーライフの未来を先取りしたアイテムばかり。ここではなかでも注目度の高かったテクノロジーを厳選して紹介しよう。

対向車を気にせず使える最先端のLEDヘッドライト

数万ピクセルに分割されたLEDを個別にコントロールすることで、対向車の部分だけ照射しないなど細かい調整ができるHDライティング。これまでも可変ハイビームは存在したが、たいてい10ピクセル程度。
対して、こちらは2万ピクセルというからどれだけ緻密な制御ができるかご想像いただけるはず。看板は反射すると見えにくいのでそこだけ減光することも可能とか。

市光工業の『先進安全ヘッドランプ(HDライティング)』は、対向車や人、看板などを検知し、そこだけピンポイントで減光する。だからハイビームにしても眩しくないのだ。
ロービームは路面に光による描写ができるのがポイント。ウインカーと連動して道路上に矢印を浮き上がらせたり、ナビゲーションと連動してレーンガイドをマーキングして、ドライバーや歩行者への注意を喚起す。安全性の向上に貢献する。

排気ガスの力で発電するターボジェネレーター

排気の力を二次利用して発電を行い、バッテリーに電力を供給。駆動モーターや補機類に配分するHKSの『ターボジェネレーター』。1.2Lターボエンジンで最大8.8kwの発電能力があることを実証している。
タービンブレードはCFD解析により最適化されており、エンジン回転が低い領域からの発電が可能。またモーターハウジングについても金属積層とすることで表面積を確保し、冷却性を高めている。

日本を代表する総合チューニングメーカー、HKSが展示した『ターボジェネレーター(排気エネルギー回生装置)』。まるでタービンと発電機を合体したような見た目だ。

ガソリンを入れるかのようにバッテリーを交換する

EVの普及を進めるうえでの課題となっている航続距離。稼働時間が長い配送業者にとって、充電に長い時間を要するバッテリー固定式EVは、導入したくても運用が難しい現実があった。
そこでHKSがパートナー企業と共同研究を進めているのが、交換式EVとバッテリーステーションを活用した新世代の物流システム。バッテリーステーションにいけば給油するかのごとく、すぐに充電済みのバッテリーに交換できるのだ。

HKS『Ex CVB(EV用交換式バッテリーパック)』は太陽光パネルにて充電されるため環境にも優しい。すでにコンビニでの運用実験も開始しているとのこと。

CO2削減に貢献する塗料転写シート

クルマを製造する際にCO2排出量の多くの割合を占める塗装工程。ボディに吹きつけて不要となった塗料を回収するために大量の水を使うこともあり巨大なブースが必要。それを稼働させるために多くの電力を消費している。
そこで開発されたのがクリア&カラー塗装をフィルムで挟んだ塗料転写シート。フィルムを介して塗料を車体に転写させるため塗装ブースは不要。CO2削減に貢献する。

ツートン塗装の際もマスキング処理は不要な積水化学工業『塗料転写シート』。あくまで塗装のみを転写、焼き付けするため従来通り補修も可能だ。

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