ギガキャストへの「迷い」の中身、日本勢いまでも思案中の理由 | 5枚目の写真(全8枚)

「ギガキャストへの「迷い」の中身、日本勢いまでも思案中の理由」の1枚目の画像
「ギガキャストへの「迷い」の中身、日本勢いまでも思案中の理由」の2枚目の画像 テスラ「モデルY」のボディに組み込まれた最初のギガキャスト部品(オレンジ色の部分)は左右2分割だった。これを型締力4500トンのGCMで作った。このあとテスラは型締力9000トンGCMを導入し、マイナーチェンジ版「モデルY」では左右2分割をやめて左右一体になった。
「ギガキャストへの「迷い」の中身、日本勢いまでも思案中の理由」の3枚目の画像 マイナーチェンジ版「モデルY」のボディ。前輪が入るホイールアーチ部分とその上のストラットハウジング、衝突時に衝撃を受け止める左右2本のフロントサイドメンバーがギガキャスト部品になった。後輪が入る部分は左右2分割が一体部品になった。
「ギガキャストへの「迷い」の中身、日本勢いまでも思案中の理由」の4枚目の画像 マイナーチェンジ版「モデルY」のボディ左前方部分。写真はリバースエンジニアリング大手の米・ケアソフトと日本代理店契約を結ぶ三洋貿易の岐阜県瑞浪市の展示場で筆者が撮影した。画面右側に突き出ている棒状の部分は衝突時にまず潰れるインパクトボックスであり、その後方のギガキャスト部品にボルトで固定されている。ボディ全幅のうち40〜50%をぶつけるオフセット衝突試験では、ボディ片側のフロントサイドメンバー(この写真)で衝突荷重をすべて受ける。スモールオフセット試験ではこの部分の潰れ方が問題視された。
「ギガキャストへの「迷い」の中身、日本勢いまでも思案中の理由」の5枚目の画像 初期「モデルY」の左右2分割ギガキャスト部品を表側(a)と裏側(b)から見る。写真は米・ケアソフト日本代理店である三洋貿易が持つ岐阜県瑞浪市の展示場で筆者が撮影した。四角く穴が空いているところは素材を調べるために切り取られた部分。(a)は金型を上下方向に抜けば成形できるが、(b)で補強リブがXXX 状になった部分は真横から型を抜く必要がある。つまり裁定4分割のスライド型を使っているということだ。
「ギガキャストへの「迷い」の中身、日本勢いまでも思案中の理由」の6枚目の画像 マイナーチェンジ版「モデルY」のボディ左前方部分。これも三洋貿易の展示場で筆者撮影。画面右側に突き出ている棒状の部分は衝突時にまず潰れるインパクトボックスであり、その後方のギガキャスト部品にボルトで固定されている。ボディ全幅のうち40〜50%をぶつけるオフセット衝突試験では、ボディ片側のフロントサイドメンバー(この写真)で衝突荷重をすべて受ける。スモールオフセット試験ではこの部分の潰れ方が問題視された。
「ギガキャストへの「迷い」の中身、日本勢いまでも思案中の理由」の7枚目の画像 テスラが導入したイタリア・IDRA製のGCM(ギガ・キャスティング・マシン:画像はIDRAのYouTubeより)。アルミ合金鋳造機の構造はどのメーカー、どんな型締力でもほぼ同じで、このイラスト(提供:一般社団法人日本ダイカスト協会)に描かれた上下2本ずつ計4本のタイバー(写真では銀色)で可動型を支えながら中央部の型締シリンダーで固定型に押し付け、反対側の画面右側にある射出シリンダーとプランジャーロッドで溶けたアルミ合金を型の中に押し込むという仕組みだ。
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