レクサスブランドの国内最多販売モデル「レクサスNX」【最新国産SUV 車種別解説 LEXUS NX】

国内外問わず人気の高い「レクサス NX」。走行安全装備は最新世代となり、24年の一部改良ではさらに走行安定性が高まった。ハイクオリティなインテリアと重厚感のある運転感覚は国内最多販売モデルという結果も納得。燃費も良く、広い居住空間と荷室はファミリーカーとして長距離の移動も快適だ。
REPORT:渡辺陽一郎(本文)/山本晋也(写真解説) PHOTO:平野 陽 MODEL:菅原樹里亜

直進安定性に優れ快適な走り 心地よい車内は長距離も楽々

レクサスは2023年に、世界販売台数の89%を海外で売った。特に43%を占める北米では、SUVの人気が高く、レクサスも車種を豊富に用意する。

エクステリア

「F SPORT」は高輝度シルバーのバンパーモールや専用デザインの20インチアルミホイールなどを標準装備。撮影車のタイヤサイズは235/50R20 、グレードにより235/60R18も用意される。最小回転半径は5.8m。

この中でNXは中間サイズに位置付けられ、全長は4660㎜、全幅は1865㎜だ。プラットフォームの基本はハリアーと共通のGA-Kと呼ばれるタイプで、ホイールベースも同じ。NXは日本でも人気が高く、国内で売られるレクサス車の最多販売車種になる。

インストルメントパネル

ボディサイズからすると巨大といえる14インチ大画面ディスプレイオーディオやカラーヘッドアップディスプレイを全グレードに備える。ヒーター機能付き本革ステアリングホイールも全グレードに標準装備となっている。

車内に入ると、インパネの中央部をドライバー側へ傾けるなど、囲まれ感の伴うデザインが特徴だ。前席は骨盤をしっかりと支えるため、長距離も快適に移動できる。車内も広く、身長170㎝の大人4名が乗車したとき、後席に座る乗員の膝先には握りコブシふたつ半の余裕がある。

居住性

パワートレインは直列4気筒2.5ℓの自然吸気、ハイブリッド、プラグインハイブリッド、2.4ℓターボがある。ハイブリッドは扱いやすい性格でノイズも小さく、エンジンとモーター駆動の相乗効果によるシステム最高出力は243㎰だ。プラグインハイブリッドは、充電機能の採用で87㎞のモーター走行が可能になり、システム最高出力も309㎰に増える。

うれしい装備

前席のアームレストは左右で共用しても余裕のサイズ。リッドを開けるとセカンドバッグを入れても余裕があり、収納スペースとしても優秀。
ドアの開閉は「e-ラッチ」と名付けられた電磁スイッチを採用。接近車両を検知するとスイッチが反応しなくなる安全制御も備わる。
月間販売台数     2343台 (23年9月~24年2月平均値)
現行型発表      21年10月( 一部改良 24年2月)
WLTCモード燃費    22.2 ㎞/ℓ ※「NX350h」の FF車

ラゲッジルーム

運転感覚には重厚感が伴って、進安定性が優れている。乗り心地は、40㎞/h以下では路上のデコボコを少し伝えるが、それ以上の速度域では粗さも抑えられて快適だ。内装や走りが上質で燃費も優れ、ファミリーカーの実用性も備えるから幅広いユーザーに適する。

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.158「2024-2025 国産&輸入SUVのすべて」の再構成です。

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