限られた密閉空間である車内の空気は、思っている以上に汚れやすい。特に高温多湿の梅雨時は、カビや雑菌といったニオイの原因が大増殖するシーズンでもある。だからこそ、こういったニオイの元を直接アタックできる空気清浄機は、快適な車内作りに必須の装備でもあるのだ。車載空気清浄機の歴史は、1970〜1980年代に高額オプション装備として用意されたフィルタータイプから数えると、様々なモデルが誕生している。2000年代に入るとその機能は大きく進化し、プラズマクラスターやナノイーといった新技術を取り入れたモデルが続々と誕生している。そんな中でも注目したいのが、除菌・消臭に関わるメカニズム。例えばイオンによって菌やウイルス、アレルゲンなどと反応するプラズマクラスターや、OHラジカルの反応により分子構造を変化させるナノイーのように、一世を風靡したアイテムには科学的根拠に裏打ちされた原理が備わっているのだ。そんな科学的根拠を従えた第3の選択肢として登場したのが、オゾンによる除菌・消臭効果を発揮する「クリーンエイト」シリーズだ。
分子レベル化学結合でクリーンな空気を作り出す
オゾンは自然界に存在する物質で、酸素原子が3つ結合した分子。それ自体は不安定な気体のため、空気中で酸素と酸素原子に分解しやすいのが特徴だ。この分解された酸素原子は強い酸化力を持っており、菌やウイルスと結合し、分子構造を破壊することで無力化するというわけだ。このオゾンを発生させて、車内の空気をクリーンに作り変えてしまうのがクリーンエイトなのである。
もちろん車載機のため、筐体はドリンクホルダーに収まるコンパクトさ。しかもUSBによる給電に加え、内蔵バッテリーによってエンジンOFF時もタイマー作動で空気清浄を持続。クルマに乗った瞬間からクリーンな車内の空気を実現してくれるのも見どころ。
実際に使用してみると、作動音などは全く気にならないレベル。逆に機能しているのか心配になってしまうほどなのだが、青色LEDの発光で運転状態は目視できる。もちろん気になるのはその効果だが、最も実感できたのは駐車中のタイマー作動時。普段なら乗り込んだ時に漂うタバコ臭が、嘘のように消えているのはクリーンエイトの実力。菌やウイルスなどは目に見えないだけに、この消臭力の高さは除菌・消臭メカニズムの証拠といっても過言ではないだろう。
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