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三菱商事、三菱ふそう、三菱自動車が出資する新会社
イブニオンは三菱商事、三菱ふそうトラック・バス、三菱自動車工業の3社が株主となり、2024年6月に設立された新会社で、EVの導入と運用を手助けして脱炭素社会の実現を促進するEV総合プラットフォームを構築・運営する。
そのEV総合プラットフォームとなるサイトが「イブニオンプレイス」で、マーケットプレイス、コンフィギュレーター、コンシェルジュ、EV購入ガイドなどの機能により、各サービスプロバイダーと個人・法人の顧客を繋ぐサービスを提供してく。
新会社設立の発表のあった2024年3月の段階では、このイブニオンプレイスのサービス開始は2024年8月予定とアナウンスされていたが、サイトの構築とサービスプロバイダーとの契約に想定より時間がかかったことから、このほど改めて2024年10月1日サービス開始予定と発表された。
イブニオンプレイスで何ができる?
イブニオンプレイスはEVを購入し、利用する際に必要でありながら不明点の多い充電器施設や電力プランなどの様々なサービスや情報をワンストップで提供するサイト。個人オーナーはもちろん事業者向けの情報も扱い、幅広いユーザーのニーズに応える仕様となっている。
主なサービスはマーケットプレイスを中心にマーケットプレイス、コンフィギュレーター、コンシェルジュ、EV購入ガイドが挙げられる。
●マーケットプレイス
EV導入に伴う充電器設備や外部給電設備、その設置業社、電力プランや各種アクセサリーなどの様々な製品やソリューションを紹介する。製品やサービスの選定にあたっては使用環境などの質問に回答して最適なものを絞り込めるコンフィギュレーター機能を備える。
マーケットプレイスに登録されるサービスプロバイダーはスタート時点で約20〜30社が予定されており、順次増えていくことになる。参入するサービスプロバイダーについてはイブニオンが審査しており、ユーザーに向けては一定以上のクオリティが担保されることになる。
●コンシェルジュ
法人向けのサービスとして用意されており、専門スタッフが充電器の選定やEV導入に関する様々な悩みや疑問点に応えてくれる。
●EV導入解説
EV導入時の設備や電力プランなどだけではなく「そもそもEVとは?」から解説するページも用意されている。個人オーナーや事業者などの導入環境ごとの違いや、EVの運用方法、性能、EVを導入することで得られるメリットについてなどを解説する。
となると、EVの車種紹介や性能比較、マーケットプレイス同様に購入店などの紹介などもあるのかと思いきや、サービススタート時点では用意されていないとのこと。「ゆくゆくはサービスとして視野に入れていきたい」と、イブニオン代表取締役社長窪田賢太氏が今回の発表会で語った。
三菱のサービスなの?
イブニオンは三菱系3社が株主となって設立された会社だけに、このプラットフォームも三菱のサービスなのかが気になるところだが、イブニオン自体は独立したオープンプラットフォームで運営されるため、サービス内容に三菱色が出ることはないそうだ。
脱炭素社会実現に向けてEV化が加速する昨今にあっても、EVは車両そのものはもちろん、設備や運用方法についてユーザーレベルでは不明点や不安も多く導入に二の足を踏むケースも少なくない。そんな不安を解消してEVによる脱炭素社会を促進するのがイブニオンとイブニオンプレイスの目的だ。
これまではサービスごと、メーカーごとのサイトだったものが、横断的な総合プラットフォームで”EVを導入するならとりあえずココを見れば良い”というイブニオンプレイスはユーザーには大きなメリットとなるだろう。それだけにサービス開始とその後の展開については大いに期待されることになるだろう。